内容説明
陸軍きっての”親中派”はなぜ大虐殺の首謀者にされたのか?
中国国内で「日本のヒットラー」と断罪される松井石根。だが皮肉にも、東京裁判で絞首刑に処された南京戦指揮官は陸軍で最も中国を尊重していた! 松井の思想形成から処刑後までを、帰還した兵士の証言と膨大な資料、日記を精査して描く。
南京戦は、今も中国側の外交カードに利用されている。松井石根の無念は、いまだ晴らされていない。共産党独裁下にある中国が、今や国際社会の中心を担う存在にまでなり、世界の平和や地域の安寧を脅かしている現況を見ると、「中国の共産化」が招く危険性に警鐘を鳴らし続けた松井の先見性は、今こそ見直されるべきであろう。……「復刻版あとがき」より
復刻版まえがき
序 章
第一章 日中友好論者への道
第二章 大亜細亜協会の台頭
第三章 上海戦
第四章 南京戦
第五章 占領後の南京
第六章 興亜観音
第七章 東京裁判
最終章 歿後
あとがき
復刻版あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大鷹広
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欧米諸国が1920年代からアジアの植民地化を活発化させる過程で、松井石根(最終階級は陸軍大将)は日中両国が主軸となり「欧米列強に支配されるアジア」から「アジア人のためのアジア」の実現を目指す「大アジア主義」を唱える。然し、華夷思想と中華思想の二つの統治理念を「本能」として持ち続け、後日世界の覇権を握ろうとする中国と進めることは元来無理な戦略であったこと、更に極東国際軍事裁判所の戦勝国に有利な判決は、「勝てば官軍」という国際政治の冷酷さを示す内容であったことも本書から学べる。勉強材料豊富な良書です。2025/06/14
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