内容説明
私はその頃、百鬼園氏の家の書生であり、学生であり、執事であり、有力な家族の一員であった――自宅へ来る高利貸に応対し、漱石の軸を夫人に買い取ってもらうよう算段をし、佐藤春夫に短篇の紹介を頼む際に同行する。寝食を共にした書生が見た家庭での内田百閒。自宅と別宅の二重生活の様子が綴られる。
巻末に百閒の関連エッセイ・短篇を収録。
(目次より)
Ⅰ
ドイツ語の歌/代返/内田先生の時間/ゾルフ大使/青春の日/一分停車/晩飯/撫箏の図に題す/卒業論文/腕時計/学期末試験
Ⅱ
『冥途』縁起/砂利場の大将/二本のパイプ/退職金/軸
Ⅲ
大検校の軒/小びとのおじさん
内田百閒作品
予科時代/ゾルフ大使/冥途/大尉殺し/山高帽子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
agtk
8
百閒先生関連の本を見つけるとついつい買ってしまい何冊も積んであるが、これは文庫で読みやすいので早速読了。書生であった筆者の目から見た内田百閒の教師としての面と作家としての面が描かれている。映画「まあだだよ」のアナザーサイドバージョンのようで興味深かった。2024/08/17
きあ
7
愛すべき内田百閒を書生さんの目から描く随筆。無理難題を押し付けられても周りはどうにか叶えてしまう魅力を持つ百閒先生が描かれていました。風船画伯の版画作品が気になる。常設展示してるところ無いのかな?2024/08/12
古墳くん
2
書生として内田家に住み込んだ作者。まったく悪くないのに、百閒先生の錬金術師の不手際に巻き込まれ、内田夫妻の間で行ったり来たり。自分を責めないで〜と励ましながら読みました。2024/08/17




