城砦〈上〉

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城砦〈上〉

  • ISBN:9784296204502

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内容説明

忘れられた名著であるJ.A.クローニンの「城砦」が夏川草介氏の新訳でよみがえりました。英国の医師であり小説家だったクローニンと、日本の医師である「神様のカルテ」シリーズの著者である夏川草介氏。この時代を越えたコラボで新たに誕生したのが「新訳 城砦」です。
 本書は、医師の仕事に情熱を燃やす若き医師アンドルーが様々な苦難に立ち向かう半生を描いたものです。ある時は、医療制度に立ち向かい、ある時は、富や名声への渇望という自らの欲望に足をさらわれそうになりながら、希望の灯を絶やさない心の軌跡が描かれています。「何のために生きるのか?」「何のために働くのか?」そんな人生の難問に出逢った際、きっと本書から得るものがあるはずです。いつの時代であっても生きていればかならず遭遇する苦難や人生の落とし穴。あなたはどう対応しますか。

目次

<第一部>
第一話 鉱山の町
第二話 初めての患者
第三話 腸チフス
第四話 デニーの荒療治
第五話 クリスティン
第六話 「隠れ家荘」の夕食会
第七話 星明かりの下で
第八話 慎重に、ゆっくりと、確実に
第九話 カーディフの学会
第十話 過酷な夜
第十一話 ジョーの五ギニー
第十二話 急転
第十三話 二通の推薦状
第十四話 帰宅
<第二部>
第一話 アベララウ
第二話 ルウェリンの歓迎
第三話 ロンドンへ
第四話 西部診療所
第五話 暗転
第六話 夜更けの訪問者
第七話 ヴォーン家
第八話 旧友の来訪
第九話 赤髭の歯科医
第十話 王立医学会会員
第十一話 第三坑道
第十二話 クリスマス・イブ
第十三話 丸木橋
第十四話 学位論文
第十五話 審問会
第十六話 出立の日

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

158
夏川 草介は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。著者初翻訳の医師大河小説、上巻は一気読みでした。ジェフリー・アーチャーの雰囲気を感じました。続いて下巻へ。トータルの感想は、下巻読了後に。 https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/101000304/071900011/2024/09/13

ナミのママ

77
1924年、ウェールズの炭鉱町に助手として採用されて赴任したアンドルーは医師免許をもらったばかり。新米ながら正義感が強く融通が利かない、個性的な性格が作品の巻頭から描かれている。〈名著復活〉として夏川草介さんが訳した医療小説は異国の古い時代の作品だが読みやすく、胸を打つものがある。不器用かと思えばしたたかでもあり、感情的になるが反省もする、とても魅力的な主人公だ。医師としての経験とともに少しずつ頭角を表していく主人公、彼の人生はどう変わっていくのか、下巻へ。2024/09/22

mike

76
20世紀初頭のイギリスの鉱山町に赴任して来た若き医師アンドルー。意気揚々とやって来た彼を待っていたのは旧態依然とした悪しき伝統や排他的な住民。熱い思いが空回りし、彼は孤立し窮地に追い込まれる。しかし、彼の真摯な姿勢は認められ周囲を少しずつ変えていく。読友さんから、登場人物が多いので人物図を書き出すことを勧められた。大正解!翻訳は夏川さんのせいかとても読みやすく、波乱万丈の主人公の人生に引き込まれる。さて、下巻へ進もう。2024/12/22

名古屋ケムンパス

51
間違いのない名著です。夏川先生に翻訳された文章は堅苦しさを感じさせず、鉱山町に赴任した若き医師の成長の姿が生き生きと描かれ、まるで本人を間近で見つめてきたかのようです。医師である主人公のアンドルーは高い理想像を思い描きながら診療所に患者と向き合いますが、時に悩み、苦しみ、怯え、怒り、喜び、現実とのギャップを埋めるべく日夜診察を続けるのです。上巻では、献身的な賢妻の支えを得て、彼の努力が大きな飛躍の手掛かりを掴みかけるのです。2025/03/12

mayumi

23
名著復刊。かつては西の「城砦」、東の「白い巨塔」と絶賛されていたらしい。本作を読んで医師を志した人も多いとか。大学を卒業したばかりの若者・アンドルー・マンスンが医師として悩み、成長していく物語。翻訳は「神様のカルテ」の夏川草介氏。とても読みやすい訳で面白い。2024/09/01

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