人事と権力 - 日銀総裁ポストと中央銀行の独立

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人事と権力 - 日銀総裁ポストと中央銀行の独立

  • 著者名:軽部謙介
  • 価格 ¥2,750(本体¥2,500)
  • 岩波書店(2024/07発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
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  • ISBN:9784000616485

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内容説明

新日銀法で「独立性」を保障された日銀の「民主的統制」とは何なのか.人事の政治任用化はどう作用してきたのか.法改正の議論を再検証し,歴代トップ人事の舞台裏に肉薄.「「事を通じて金融政策をコントロールする」危険性を問題提起する.徹底取材を基にキーマンたちの思惑や行動を活写.権力中枢の力学を明らかにする

目次

はじめに
プロローグ
第一章 日銀の独立と総裁人事──「内閣任命」はどう議論されたのか
「朝合宿」での議論
存在事由は何か
当然とされた「内閣人事権」
「政治の危険性」
中央銀行研究会のスタート
憲法六五条と日銀
問題は国会同意
予算認可はひとひねり
「人事権」議論の不足
第二章 エリート主義の終焉──政治主導の波は人事にどう影響したのか
総裁就任はコーリング
途中辞任は不可
国家統治と日銀
奥が深い人事
総理は一言「お任せします」
位置づけ変わる日銀総裁
総裁のスキャンダル
異例の中断
「阿吽の呼吸人事」の否決
トップ空席
第三章 政治任命化の完成──日銀総裁は権力の代理人なのか
五年後の再挑戦
大臣マター
「私と同じ」が総裁の条件
黒田総裁誕生
「共同声明」認める
野党は抵抗せず
人事の「場外戦」
日銀内のチェック・アンド・バランス
懸念と苦悩
追い込まれた審議委員
「選挙の民意」と独立性
豹変は「サラリーマンだから」?
第四章 リフレ派独占計画──審議委員をめぐる権力闘争はどう展開したのか
人事でも官邸裏口多用
要件は「高い見識」
リフレ派の誤認
「銀行指定席」めぐる攻防
人材は経団連から
「お下げ渡し」人事
「男気」の岸田,怒る安倍
政治任命の限界
リフレ派への不信感
副総裁は日銀内禅譲
第五章 そして,新総裁は選ばれた──日銀人事はどうあるべきなのか
人選開始
OBたちの画策
「政局になる」日銀人事
総裁室での密談
必要なのは博士号と語学力
「絶対にありませんから」
遠ざかる「日銀出身者」
財務省幹部の「図上演習」
「フレア」をばらまく
四つのキーワード
リフレ派の衰退
新総裁の初仕事
エピローグ

主な引用・参考文献
あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

72
今まで読んできた河村小百合さんと山本謙三さんの本は日本銀行の今までの金融政策について論じてきたものですが、この本は日本銀行総裁の選任課程についてジャーナリストの立場からかなり克明に書かれているものです。本当に安倍元総理というのは、日銀法を理解しておらず日銀総裁を官僚と同じように人事的にコントロールできると考えていたようです。日銀プロパーの中にも安倍や黒田の飼い犬になっているような人物もいたということだと思います。2024/12/13

伊達者

2
改正日銀法における白川,黒田,植田各日銀総裁の選任過程に焦点を当てた本。完全に時系列で書かれていないので時間が戻ったりしてちょっとわかりづらいところもある。情報源の秘匿も必要なので仕方がないが誰が言ったかと確かめたいような話が色々と出てくる。焦点はリフレ派と結託して人事を強行した安倍と植田選任時の岸田の対比。安倍政権は官邸が人事を通じて官庁支配を強めたが同じ手法で政策委員までも含め日銀支配も進めたことが正しかったのかが問われている。経済学に女性は向かないという学者のトンデモ発言も拾われている。2024/11/28

蛮族

2
普遍的な視点から日銀総裁人事について考察してほしかった2024/08/05

めぐりん

1
仕組みを生かすも殺すも人次第。2024/10/15

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