岩波現代文庫<br> 沖縄の歩み

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岩波現代文庫
沖縄の歩み

  • 著者名:国場幸太郎/新川明/鹿野政直
  • 価格 ¥1,452(本体¥1,320)
  • 岩波書店(2024/07発売)
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  • ISBN:9784006033132

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内容説明

米軍占領下の沖縄で,圧政への抵抗運動に理論・実践の両面で献身した著者が,沖縄の日本復帰直後の時期に,若い世代に向けて「これだけは語り伝えておきたい」と著した沖縄の歴史.平易な表現を用いながら,構造的な把握の確かさと人間味あふれる叙述が魅力の沖縄通史として,「島ぐるみ闘争」の歴史の探究が進む中で再び注目の集まる幻の名著が蘇る.

目次

まえがき
凡 例
一 けわしい戦争の雲ゆき
太平洋戦争のいきさつ/「大東亜共栄圏」のからくり/本土に迫るアメリカ軍の反撃/住民の疎開と対馬丸の遭難/身近な戦火/沖縄の重要な地理的位置/沖縄の日本軍兵力
二 沖縄戦の悲劇
悲劇の幕あけ――慶良間の「集団自決」/アメリカ軍の無血上陸/日本軍の作戦計画/攻防三カ月/住民の犠牲/日本兵による住民殺害/悲劇の終幕――久米島の惨劇/差別と結びついた悲劇
三 古代の沖縄と琉球国の成立
沖縄の先史時代/動きだした沖縄の歴史/中国との結びつき/万国の橋渡し/琉球文化の黄金時代/首里王府の刀狩り/中央集権の制度と文化
四 江戸時代の琉球
打ち寄せる本土の波/薩摩軍の琉球侵略/島津氏の基本方針/薩摩藩島津氏の植民地支配/人頭税と民謡/砂糖の専売制/民衆と政治家とのへだたり/社会制度の移りかわり/文化の移りかわり/異国船の渡来と「外藩」琉球
五 明治時代の琉球
日本軍の台湾遠征と琉球藩の設置/琉球処分――琉球王国滅ぶ/中国にゆずられようとした宮古・八重山/「大和」への非協力運動と日本政府の弾圧/支配階級の懐柔と旧慣の温存/同化政策と皇民化教育/人頭税廃止運動と旧慣の改革/謝花昇と参政権獲得運動/同化の一応の「完成」と本土なみ制度の適用
六 大正・昭和前期の沖縄
つづく半植民地の状態/戦争直前の軍国主義教育
七 アメリカ軍政下の沖縄
敗戦直後の捕虜生活/恒久的軍事基地建設の準備/日本復帰運動の開始/理想の祖国と現実の日本/「政府」あって「人権」なし/住民の抵抗とアメリカ軍の弾圧/伊江島の武力土地接収/伊佐浜の武力土地接収/CICの拉致と拷問/アメリカ兵による幼女暴行殺害,主婦射殺事件/土地を守る闘いの発展/土地闘争の分裂と「赤い市長」の誕生/軍用地問題の「妥結」と革新陣営の分裂/通貨のドルへの切替えと日米新時代の幕あけ/あらたな日本復帰運動の発展/ベトナム戦争と沖縄住民の反戦復帰闘争/〔抑止された二・四ゼネストとコザ暴動〕/予想される困難な前途と希望
あとがき
解説 国場幸太郎と本書の成り立ち……………新川 明
解説 『沖縄の歩み』について……………鹿野政直

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

あきあかね

22
 本書は沖縄の通史を平易な言葉でまとめている。全体の構成で特徴的なのは、沖縄戦から話が始まることと、アメリカ軍政下の記述の分量が多いことだ。 壕で泣いている赤ん坊が、アメリカ軍に気づかれてしまうという理由で日本兵に絞め殺された話をはじめ、凄惨な沖縄戦の模様が克明に描かれる。日本軍は沖縄の人びとを守るためではなく、本土決戦を少しでも引き延ばすために、住民の犠牲を省みない戦いを沖縄で行った。今年の3月に那覇に行った時、少し足を伸ばして慶良間諸島に行ったが、こののどかで澄んだ海に囲まれた楽園のような場所で⇒2022/04/18

あや

10
大学時代の恩師が沖縄のご出身であった。故人であるが、沖縄地上戦を戦ったご経験をお持ちであった。戦争のお話を聴く機会はなかったが、本書を手に取るきっかけにはなった。アメリカ占領下の生々しい描写。多くの方に読まれてほしい1冊。2026/02/15

二人娘の父

7
非常に興味深い経歴をもつ「国場幸太郎」という人物の描く琉球・沖縄の歴史。人民党から離れた経緯などの詳細を、さらに知りたくなる。いわば沖縄戦後史における革新側からの視点ではあるが、独自の視点とも言える貴重な著作である。ちなみに著者は現職自民党衆院議員・國場幸之助の祖父で、國場組創設者と同姓同名である。混同しがちだが、まったく違う立場の人物でもある。2023/12/09

のん@絵本童話専門

2
ようやく読み終わった!沖縄単体の歴史は知ってるようで知らなかった。私の世代ではもはや分からない沖縄差別。日本からもアメリカからも植民地の扱いを受けていたとは。沖縄の貧困の本も先月読んだところだが、この長年の歴史が経済にも繋がっていると感じた。琉球処分〜日清戦争、太平洋戦争、ベトナム戦争と優しく受け身ゆえ、列強国の大きな歴史の渦に巻き込まれてしまった沖縄。うっすらと残る歴史の知識が繋がっていく知的な面白さを感じられた。詳しい歴史の経緯は何回も読まないと覚えられないが、文章は平易でとても読みやすい!2023/08/31

xncshizu

2
占領米軍に反抗した瀬長亀次郎の同士である国場氏の本。沖縄県のある南洋諸島に人が住み始めた頃から、按司(豪族?)が各地に現れた時代、中国明から始まる朝貢貿易時代、そして島津氏・明治日本・米軍占領時代をたどる。島津氏以降重税を課され、明治政府には選挙・自治を遅らされ、米軍には土地を奪われる。権力者からひどい仕打ちを繰り返される有様には、人々は公正であろうとするものだという私自身の信念が崩されてしまった。「日本はひとつだ」という感覚も怪しいものになってしまった。記憶し、これからの行いに反映させねばならない。2019/10/22

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