未来のソフィーたちへ 「生きること」の哲学

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未来のソフィーたちへ 「生きること」の哲学

  • ISBN:9784140819685

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内容説明

世界を守る、哲学で。

世界的ベストセラーの哲学小説『ソフィーの世界』の作者が、いまこの惑星に生きるすべての人にストレートに語る、初の自伝的哲学エッセイ。
わたしたちは、46憶年の地球の歴史のなかで、地球とそこに生きるものにとって決定的な時代となるであろう「150年」のただなかを生きている。わたしたちの生き方が、次の世代が22世紀を無事に迎えることができるか否かの鍵を握る。
ゴルデル自身の「生きる哲学」はどのようにして育まれてきたのか? これまでの作品のなかで彼がわたしたちに伝えたかったことは何なのか? 『ソフィーの世界』で書き洩らした重大な哲学的問いとは何だったのか? 
6人の孫たちに語りかける独特の筆致で、自然環境、思想、老い、愛、生と死、幅広いテーマについて科学的にかつやさしく、人類にとって最も重要な哲学的問いについて考え、これからの人生をどう生きるかのヒントを与えてくれる。

きっとだれしも子どものころに、自分がいずれ死ぬということについて初めて気づいたときのことを覚えているだろう。人は、人生のどこかの時点で、かならず命のはかなさに気づくときがくる。けれど、そのことにいつまでも思い悩むことなく日々の生活を営むようになる。ときには死の恐怖から逃れるために、宗教や超自然的な何かにすがることもあるだろう。それでも、命の終わりはまちがいなくやってくる。
「世界がある」ということ、「ここに生きる」ということ、それを突き詰めていくのが哲学だ。宇宙の歴史から見ればわたしたちの命など瞬きほどの時間にも満たないくらい短い。しかし、現代のわたしたちの生き方は、連綿と続いてきた人類の歴史を中断させてしまう可能性を秘めている。化石燃料を使い尽くし、自然環境を人為的な力で変えるほどの規模でこの世の生を謳歌するわたしたちを、次の世代は許してくれるだろうか? いまのわたしたちに必要なのは何をおいても「生きること」の哲学だ。
著者は言う。
「自分たちの時代が次の世代の人びとの時代より重要であるかのように生きてはいけない。」
「わたしたちはいつかきっと、未来の子孫たちによって裁きの場に立たされることになるだろう。」
いますぐ、わたしたちはこの生き方を変えなければならない。未来のソフィーたちのために。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TATA

39
哲学についての本というよりは哲学者が今の社会について考えたり、今の自分に至るまでのこれまでを振り返ったり。自身の孫に宛てた文章構成なんだけど、その分平易な言葉で書かれている点は良いのかなと。哲学の学習にはならなかったわけだけど、こんなふうに孫や子にメッセージを伝えるという試みは良いものに感じます。2024/09/18

スプリント

10
ソフィーの世界ほど引き込まれなかったのは ストーリー性が薄いことと取り上げている話が現代だからなのかな2024/10/02

taiyou gyousi

4
今生きている世界は、未来の世界に繋がっている。だからこそ、私たちは未来に対して責任をもたないといけない。 作者が自分の孫への手紙という形で、今大切にしなければいけないことを語っている。 もっと大きな広い視点をもって、世の中を、この地球を見ていく必要があるのだろう。2024/08/07

Э0!P!

2
この本は、なかなか容易には受け入れ難いことを言っている。資本主義と個人主義の行き着いたこの現代で、時空間的に自分が地球の一部であるという認識に至るのはかなり困難である。そもそも、過去の世代が未来に責任を負うべきというのは自明のことではない。もちろんみんながこう考えるようになったらいいなとは思うが、残念ながらこの世界はそんな生ぬるいものではないのである。2024/11/24

もちお

2
ソフィーの世界を読んだのがもう30年ほど前になるのかと思うと、年を取ったなと実感。ゴルデルが孫に書いた手紙という形の本。地球温暖化についての話が多く、そこはあえて「哲学」を求めて本を手に取った読者は求めてるのかなどうかなと。「世界義務宣言」を提唱してるのは面白いなと思う。「哲学」に関わる本を読んで、改めて久しぶりに何かしらまた哲学書を読んでみたくなった。2024/09/07

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