内容説明
命は奪えても、誰にも魂は奪わせない――。本屋大賞作家が放つ、書き下ろし大型時代エンタメ。小説版「十一人の賊軍」!
戊辰戦争のただ中、侍殺しの罪で捕まった駕籠かき人足の政(まさ)は、薩長率いる「官軍」から砦を守るよう命じられる。勝てば無罪放免、負ければ死。共に戦うのは、あらゆる悪事を犯した十人の罪人たち。果たして、彼らは生きて帰ることができるのか――。強者の狭間で足掻く者たちの熱き闘いを描く、極上の時代エンタメ!
映画「十一人の賊軍」
主演:山田孝之 仲野太賀
監督:白石和彌 原案:笠原和夫 脚本:池上純哉
2024年11月1日(金)公開!!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
海猫
89
映画のノベライゼーション。映画は公開前なので予告映像しか見ることができないがなんとなくの印象ながら、この本は冲方氏のオリジナル性が強い気がした。戊辰戦争のただ中、新発田藩の砦を死守する闘いを描くお話。主要登場人物が侍ではなく、ほぼ罪人で構成されているのは原案の笠原和夫らしさ。11人それぞれの描き込みは濃くないが、特徴的なあだ名で呼び合わせることでコンパクトにキャラを立てている。本がもっと厚くて活劇場面をさらに増やしてくれても良さげだが、結末の着け方はけっこう好み。さて、映画の仕上がりはどんなもんでしょう?2024/09/26
ケンイチミズバ
85
囚人ならば多少の犠牲は許されるのか。アクション重視のエンタメなので別にいいんだけど。侍は嘘つきだというセリフが幾度も出て来る。多勢に無勢の逆境にあえて挑む覚悟は誰にもない。隙あらば逃げるつもりが成り行きがそうはさせず、お約束のラスト。ここでは奥羽列藩同盟も決して一枚岩ではなかったようだ。無理強いされ官軍になびかぬよう監視される屈辱、小藩の苦しい事情があるとは言え、一時かも知れない安泰のための策略も小さな犠牲では済まなかった。奥方のあなたがひとり腹を切れば済んだことではありませんか。全く何たるラスト。(笑)2024/07/22
のり
74
妻を手籠めした武士達を殺した「政」。牢に入れられるが、様々な理由で罪人となった者達と、官軍を押し止める役として駆り出される。勝てば無罪放免。しかし勝機はない。圧倒的な武力と兵の差。生きて妻に再会する為に奮闘する「政」。一人一人仲間が減っていく無情。しかも嵌められての一戦。信を貫き通してくれる者はいるのか…新政府誕生の裏の地ならしの一戦。2025/07/06
優希
60
映画のノベライズのようですが、冲方作品として確立していると思います。罪を犯した罪人たちが生きて砦を守れるのかドキドキしました。強者たちの狭間で熱く戦う姿を描いたエンタメですね。面白かったです。2024/07/30
ポチ
54
映画のノベライズだからなのか、映画を観ているような作品でした。奥羽越列藩同盟と官軍!新発田藩はどうする?保身に走る藩の上層部、捨て駒にされる入牢者。11人の生き残るための戦いが始まった!派手な戦闘場面はきっと見応えがあるだろうなぁ。2024/08/04
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