内容説明
エビデンス(証拠・根拠)に基づく政策立案―EBPMを国会議員としてのライフワークとして、政界で主導してきた著者。欧米での経験、EBPMをめぐるキーワード、政治や行政の取り組み事例を挙げてわかりやすく解説した入門本。勘と経験と思い込みからの脱却を図り、政策形成の「新しい日常」を提言する。底本は数多くの読者を獲得。
目次
はじめに
第1章 政治の現場から見たEBPM
(1)自民党行政改革推進本部
(2)風が吹けば桶屋が儲かる(?)
(3)自民党税制調査会での議論を通じて
(4)勘と経験と思い込み(KKO)からエビデンス(E)ベースに
(5)EBPMのこれから
第2章 EBPMとは何か
(1)EBPMのポイントは「客観的な検証」
(2)EBPMの基本となる「ロジックモデル」
(3)EBPMの神髄は「因果関係の検証プロセス」にあり
(4)因果関係を読み解くコツは「エビデンスの階層化」
(5)EBPMの実践に向けて(我が国におけるEBPMの実践例)
(6)EBPM実践のためには「入手できるデータの限界を踏まえた分析」が必要
第3章 EBPMによって政策評価制度に魂を込めよ
(1)我が国の政策評価制度は機能していると言えるか
(2)我が国におけるEBPM推進体制の強化の流れ
(3)我が国における統計改革の流れ
第4章 EBPMをめぐる欧米の経験
(1)EBPMは一時的な流行りなのか
(2)イギリス:「第三の道」としてのEBPM
(3)アメリカ:革新的な手法を生んだオバマ政権期のEBPM
(4)EBPMは“ギャップ”を埋めるために
第5章 「ナッジ」―EBPMと車の両輪となるキーワード―
(1)「ナッジ」とは何か
(2)公共政策へのナッジの活用
(3)環境省ナッジ事業が目指しているもの
(4)ナッジとEBPMの未来
第6章 地方自治体から発信されるEBPMの可能性―横浜市の挑戦―
(1)EBPMにおける地方自治体の位置付け
(2)横浜市のEBPM発展の経緯
(3)横浜市の公式のEBPM推進体制
(4)地方自治体におけるEBPMの課題と解決策としてのナッジ
(5)横浜市行動デザインチーム(YBiT)
(6)地方自治体におけるEBPMへの期待
第7章 我が国におけるEBPMの進化に向けて
(1)統計的なデータ分析ができる職員を育成・確保せよ
(2)大学・研究機関(研究者)とコミュニケーションせよ
(3)エビデンスの創出、伝達、蓄積等を行う専門組織を設置せよ
(4)データの利用、アクセスの確保と個人情報保護に関するルールを整備せよ
(5)倫理規範に関するルールを整備せよ
(6)予算上のインセンティブを付与せよ
おわりに
感想・レビュー
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骨公園
木村あきら
Jey.P.