文春文庫<br> 星影さやかに

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文春文庫
星影さやかに

  • 著者名:古内一絵【著】
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • 文藝春秋(2024/07発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784167922504

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内容説明

「マカン・マラン」著者が描く感動のファミリーヒストリー

昭和39年、羽田の町工場で働く良彦のもとに
亡き父の日記が届く。
戦時中に「非国民」と周囲から罵られ、
終戦後も自室にこもり続けた父を、
良彦はかつて軽蔑していた。
しかし、日記を紐解くと、
そこには父が口にすることがなかった想いと壮絶な人生、
そして良彦の家族三代をめぐる数奇な運命が記されていて――。

解説・中島京子
※この電子書籍は2021年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

rico

79
どんな時代でも、人は自分の目線で見える世界に精一杯向き合っていくしかない。昭和10年生まれの良彦。その母。祖母。非国民と呼ばれ心を病んだ父。戦前から戦後のある家族の物語は、そんなあたりまえのことを思いださせてくれる。普通かもしれないけど特別。あの時代を自分らしく生きぬいた先には、良彦や父が愛した星空のように、かわらずそこで静かに輝くものがあるはず。両親や祖父母の顔が浮かぶ。断片的にしか知らない彼らの人生や想いを、ほぼ同世代の登場人物たちと重ね、想像してみる。80年目の夏。この作品に出会えてよかった。2025/08/20

布遊

39
良い本だった。終戦前から昭和39年までの東北地方の物語。多喜子・寿子・喜勢子それぞれの女性が、それぞれの決心の元生きていく。良彦は、祖母多喜子が母寿子を叱責しているのを見て育つ。精神を病んでいる父良一を不甲斐ない親と思っていたが、多喜子・良一亡き後、その思いに変化が現れる。誰も、家族であっても計り知れない思いを持っている。戦時中から戦後にかけての、人々の変わり身の早さ。それができない人が、良一のように精神を病んでしまうのかもしれない。2026/01/04

katsukatsu

19
宮城県の古川を舞台に、戦中戦後を逞しく精一杯に生きた人々の物語です。話の中心になる良彦は昭和11年生まれ。父の良一は非国民と後ろ指をさされる元英語教師、書斎に引きこもっています。そして良彦の傍らにいつもいる妹の美津子、家族守るようにして生きる母の寿子の逞しい姿もそこにありました。でも、そんな父にも、ある過去が……。名場面は広原村の喜勢子の家を訪れた時の母の語り。それと古川での葬儀の様子。この物語では、生活の中で綴られる戦争の一つの真実が語られています。心に強く響き、そして心に深く残る一冊でした。2024/08/23

NAOAMI

18
戦中~戦後、東京オリンピックの年まで。亡き父親が残した日記をなぞる次男の追想、母そして父の内面が綴られる。戦時中とは言え空襲被害もない山村故かどことなく凪いだ印象の物語。名家豪農の生まれで東京で職を得た父は、関東大震災の朝鮮人暴動デマによる人種迫害に巻き込まれ、英語教師だからこそ解りえた米国の強大さから「日本は戦争に勝てない」と生徒前で発言し故郷に強制送還。そこでも「非国民」のレッテルに苛まれる。自分の父親が揶揄され、神経症と判断された距離感を次男が如何に埋めるか。しんしんと雪のように心に降り積もる物語。2024/10/10

Matoka

16
「さやかに」の意味がわからずに調べてしまった。この時期に読むのにぴったりの一冊でした。 「お父さんに限らず、この世の中で生ぎでいぐのは、ご苦労さんなこどでねでがしょか」 作者のお父さんとお祖父さんの実話が元になっているんだ…すごい時代だったんだなぁ2024/08/15

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