文春文庫<br> 星影さやかに

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文春文庫
星影さやかに

  • 著者名:古内一絵【著】
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • 文藝春秋(2024/07発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784167922504

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内容説明

「マカン・マラン」著者が描く感動のファミリーヒストリー

昭和39年、羽田の町工場で働く良彦のもとに
亡き父の日記が届く。
戦時中に「非国民」と周囲から罵られ、
終戦後も自室にこもり続けた父を、
良彦はかつて軽蔑していた。
しかし、日記を紐解くと、
そこには父が口にすることがなかった想いと壮絶な人生、
そして良彦の家族三代をめぐる数奇な運命が記されていて――。

解説・中島京子
※この電子書籍は2021年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katsukatsu

17
宮城県の古川を舞台に、戦中戦後を逞しく精一杯に生きた人々の物語です。話の中心になる良彦は昭和11年生まれ。父の良一は非国民と後ろ指をさされる元英語教師、書斎に引きこもっています。そして良彦の傍らにいつもいる妹の美津子、家族守るようにして生きる母の寿子の逞しい姿もそこにありました。でも、そんな父にも、ある過去が……。名場面は広原村の喜勢子の家を訪れた時の母の語り。それと古川での葬儀の様子。この物語では、生活の中で綴られる戦争の一つの真実が語られています。心に強く響き、そして心に深く残る一冊でした。2024/08/23

NAOAMI

16
戦中~戦後、東京オリンピックの年まで。亡き父親が残した日記をなぞる次男の追想、母そして父の内面が綴られる。戦時中とは言え空襲被害もない山村故かどことなく凪いだ印象の物語。名家豪農の生まれで東京で職を得た父は、関東大震災の朝鮮人暴動デマによる人種迫害に巻き込まれ、英語教師だからこそ解りえた米国の強大さから「日本は戦争に勝てない」と生徒前で発言し故郷に強制送還。そこでも「非国民」のレッテルに苛まれる。自分の父親が揶揄され、神経症と判断された距離感を次男が如何に埋めるか。しんしんと雪のように心に降り積もる物語。2024/10/10

Matoka

14
「さやかに」の意味がわからずに調べてしまった。この時期に読むのにぴったりの一冊でした。 「お父さんに限らず、この世の中で生ぎでいぐのは、ご苦労さんなこどでねでがしょか」 作者のお父さんとお祖父さんの実話が元になっているんだ…すごい時代だったんだなぁ2024/08/15

M Y

9
格好の良い女達が、激動の時代を駆け抜けていく、戦中戦後のお話でした。昭和100年の今年、考えさせる本です。古内先生の世界を堪能しました。2025/01/05

なんてひだ

8
実話でした。親子三代の様子というよりも戦争に関わった人々の内の三代を描いて知ることだと思います。関東大震災の朝鮮人虐殺も日本を戦争に導いた陸軍に覆い被せて同調したアホな民間人も敗戦国になって報いを受けたのだろうか、秘密警察の真似事をしてまともな人を炙り出したアホな軍人も報いは?否 井出のジジイの様に180度態度を変えて生きて行った筈だ。こういう正しい小説を読むたびに憤るし神様はいないのかと2025/05/09

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