内容説明
オタクやヘンタイに続き、世界に誇るニッポン原産種HIKIKOMORI(ひきこもり)が、
コロナ禍で立場逆転、時代の最先端に。
世界中がひきこもる中、その道のプロである著者が時に鋭く本質を突き、
時に笑いと愛を込めてひきこもりを語り倒す60編。
文芸サイト・treeで評判を呼んだ連載を書籍化!<文庫オリジナル>
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Karl Heintz Schneider
34
引きこもりとは何か?そのことを真面目に?論じた一冊。自ら引きこもりを自称し「無職兼作家」と名乗る著者。初読みだが、面白そうなので手に取ってみた。本当の引きこもりは家から出ないだけではなく、社会から隔絶された存在のことを言う。曰く、たまに買い物に行ったり、家の手伝いをしたり、そういう人は引きこもりではないと断じる。ちなみにうちの長男も引きこもりだが、たまに買い物に行くし、洗濯物も取り込んでくれる。うむ、彼は真の引きこもりではないのだな。ちょっと安心(いいのか?それで:笑)2024/09/22
あつこんぐ
32
図書館本。私は引きこもりになるポテンシャルは備えていると思うのですが、養わなければいけない家族がいるので老後の楽しみに取っておきたいと思います。『「いざとなったらこれだけあれば生きられる」という自分の生活費を把握することは大事』ということはミニマリストしぶさんも言っていたので、年金生活になる前に家計を見直し、いつ誰が来ても大丈夫なように家を片付けないといけないですね。将来、立派なヒキコモリストになれるよう、今から断捨離を頑張ろと思います。2024/09/06
ぐっち
20
独特の文体が読み進めづらくはあったが、ひきこもりへの理解にあふれた1冊。無理やり引っ張り出すのはダメで、どうやったら長く引きこもり生活が続けられるかを考える。カレー沢氏は漫画や文筆業で活躍されてるので、ひきこもりではないのでは?とも思ったが、家でできる仕事で収入を得られるのが目指すべきところなのかもしれない。2024/11/09
のらくろ
8
ユーモアのツボがハマり過ぎて、内容の良さもあり一気に読んだが何度でも読める。例え話がどれも秀逸。家の中を水、ひきこもりを魚に例えた話が特に好き。今でこそ生活を人質にとられ労働をしている身だが、10年くらい前は社会からフェードアウトしてひきこもりライフを送っていた。あの頃が人生で一番楽しく輝いていたと断言できるが、経済的理由から続けられなくなってしまった。そんな過去があるとも知らず、無職になって数ヶ月の知人が「最初はよかったけどすぐ辛くなるよ」等とドヤ顔で語ってきた時は、内心素人は黙っとれと思ったりした。2024/08/19
totuboy
8
文章が軽妙で非常に面白く読めたが、内容は深いと思う。いわゆる「ひきこもり」問題を引きこもりを自称する筆者が論じているが、その視点はいずれも当事者ではないと書けないことばかりで面白い。そもそも引きこもり問題の解決はいったい何なのか、という根本的なところを考える必要がある。外に出ることがいいこと、と考えられている社会ではいつまでたっても解決はしない。大切なことは、どんな人でも否定されることなく、社会で生きていけるようにすることなのではないか。2024/08/13
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