ポプラ文庫<br> 花守家に、ただいま。 星合わせの庭先で

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ポプラ文庫
花守家に、ただいま。 星合わせの庭先で

  • ISBN:9784591182314

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内容説明

交通事故で夫・花守透を亡くした桜子は、嫁いできた愛知県渥美半島にある夫の実家で、料理上手の義母との暮らしを続けている。花守家の庭には“透の木”――ハナミズキが植わり、毎年七夕には短冊を吊るして願いをかけるのが恒例だ。古民家での二人暮らしは穏やかで温かいが、いつまでこの暮らしが続くのだろうとふと不安が過ることもある。そんな折、夫の前妻との子を名乗る少女が訪れ、事件が起きて……? 著者最新の家族小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

真理そら

46
夫が死んだあとも婚家に残って義母と暮らしている桜子。『昨夜のカレー、明日のパン(木皿泉)』と設定は似ているが義父と暮らすのと義母と暮らすのではかなり雰囲気が違う。夫と前妻の間の娘まで転がり込んできて血のつながりのない3世代で家族を作っている。桜子の家庭や前妻の再婚後の家庭のいびつさに「血のつながりってなんだろう」と思ったり、歩いていける海でサーフィンができる環境を羨ましく感じたり、桜子が再婚する気になるといいのにね、彼とならきっと家族になれるのにと思ったりしつつ読了。2025/05/31

20
家族になるのに本当に大事なものは?大切にしあって、思い合って支え合って。そんな時間を共に過ごして結ばれた絆が、血のつながりと同等、それ以上になる事だって絶対にある。暖かくて優しい、涙の滲む物語でした。 庭のハナミズキ、縁側のある古民家で暮らすことになった3人が、家族になろうと歩む日々が始まります。 ネイルや七夕飾り、海、美しい色が想像できる描写が好きでした。 この夏におすすめの一冊。2024/07/16

れな

6
桜子と、義母と、夫の前妻の娘。三世代の血のつながらない3人で暮らす花守家。 血縁という確かな繋がりがないが故に遠慮したり気負ったり、最初はぎくしゃくしながら始まる生活だけれども、徐々に家族という輪郭が作られていく。 家族は心休まる温かな居場所。 「おかえり」「ただいま」 毎日帰る場所があり、毎日迎えてくれる人がいる。そんな場所が家族というものなのだ。 季節めぐり様相を変えていく花守家のハナミズキと共に、穏やかな生活が営まれていくのだろうと感じられた。 2025/01/12

チェス

4
とっても良かったです。旦那さんが亡くなった直後のくだり、泣けた泣けた。ラストも良きです2025/05/01

ゆり

3
とても温かくて泣ける1冊でした。血は水よりも濃しといいますが、実際毒親と縁を切るのは難しいです。でも桜子ちゃんには透さんがいて、義母がいて。周りの優しさに感動しました。読むうちにどんどん花守家のみんなが好きになっていきました。作中の時期的に、今頃読むのがおすすめです。とてもいい読書時間を過ごせました。2024/07/17

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