声なきものの声を聴く - ランシエールと解放する美学

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声なきものの声を聴く - ランシエールと解放する美学

  • 著者名:鈴木亘【著】
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  • 堀之内出版(2024/07発売)
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  • ISBN:9784909237941

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内容説明

ランシエール美学の核心に迫る一冊。“声を持たないとされてきた者の声を聞こえるようにし、不可視とされてきた者を可視的にし、能力を持たないとされてきたものの能力を主張する。それこそが政治なのだ──”

【第4回東京大学而立賞 受賞作!】

本書ではフランス現代思想の重鎮、ジャック・ランシエールの美学・芸術思想を扱う。だが、取り上げるのはランシエールだけではない。ドゥルーズ、ブルデュー、カント、リオタール、グリーンバーグ、フローベールらを手がかりに、現代思想のあり方そのものを問い、日常生活のなかに息づく美や感性を見つめ直す。
若き俊英による待望の芸術論。

“声を持たないとされてきた者の声を聞こえるようにし、不可視とされてきた者を可視的にし、能力を持たないとされてきたものの能力を主張する。それこそが政治なのだ──”

【著者】
鈴木亘
1991年生まれ。現在、東京大学大学院人文社会系研究科助教。専門は美学。主な論文に、「ランシエールの政治的テクスト読解の諸相──フロベール論に基づいて」(『表象』第15号、2021年)、「ランシエール美学におけるマラルメの地位変化──『マラルメ』から『アイステーシス』まで 」(『美学』第256号、2020年)。他に、「おしゃべりな小三治──柳家の美学について 」(『ユリイカ』2022年1月号、特集:柳家小三治)など。

目次

第一章 ランシエールとモダニズム/ポストモダニズム
第二章 シラー『美的教育書簡』を再起動する──《ルドヴィシのユーノー》と「宙吊り」の作用
第三章 崇高から美へ──ランシエールとリオタール
第四章 『哲学者とその貧者たち』の美学思想――ブルデューに抗してカントを擁護する
第五章 詩人の地位変化──ランシエールにおけるマラルメ
第六章 エクリチュールの複数の政治性──フローベール解釈の諸相
第七章 ランシエール、ドゥルーズ、自由間接話法

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

msykst

11
ランシエールについては断片的にしか分かってなかったのだけど、この本ではその特徴を「形而下のものに着目する思想」として一貫して描いていて腑に落ちた。具体的には、「崇高ではなく美の概念を重視する」、「「美的体制」という時代区分のもと、作り手-作品-受け手の間に「宙吊り」の関係を見出す」、「美的能力の平等を重視する」みたいな事かと。ランシエール自身がそういう論法の人だからだろうけど、リオタールやブルデュー、ドゥルーズといった人たちの思想との差異を示しながらその思想が説明されるので、特徴が分かりやすい。2024/06/06

μέλισσα

1
他のフランス現代思想が空中戦という訳では無いが、形而下の議論というランシエールの哲学の特徴は少し安心する。 実際に彼の著作を読むとそうは言えなくなるのが難点ではあるが…2025/05/10

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