内容説明
大ヒット『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』待望の続編！
「もし、生まれかわれるなら－－今度こそ、君の側にいよう」白昼夢－佐久間彰
「あなたと出会ったことで、私は変わった。あなたの想いが、私を変えたんだ」水鉄砲－加納百合
「千代ちゃん、どうか幸せになってくれ。君は絶対に幸せになる」三日月－石丸智志
「いつかまた必ずお会いできると信じて、ずうっと待っていたの。もう一度あなたに会える日を・・・」夏の空－中嶋千代
人気登場人物たちの“その後”が読める短編集。それぞれの物語に号泣！
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
148
『百合という少女は、ある日突然私たちの前に現れて、ある日突然姿を消した』。「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」の”スピンオフ短編集”として刊行されたこの作品。そこには、同作に登場した登場人物たちの”その後”が汐見夏衛さんのあたたかい眼差しを感じる筆致の下に丁寧に描かれていました。「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」を愛する読者を決して裏切らないこの作品。彼らの思いを改めて噛み締めるこの作品。“安らかに眠ってください。過ちは繰り返しませぬから”、大切な言葉を改めて誓う読後。素晴らしい作品でした。2024/06/29
☆よいこ
96
｢あの花｣の続編。短編集。本編のキャラクターの心情、生き残った苦悩、あの人の子孫。戦争や特攻で無くなった人の悲しみや苦しみを実感して、今の時代の生活を大切にしようってこと。いまの幸せは当たり前のものではなくて、いまを懸命に生きることがこれからの未来に繋がるってこと▽少女漫画的わかりやすさ、いいと思います。単行本で出版してくれてありがたい。2024.6刊2024/08/20
きいたん
63
あの夏。青い空に飛び立ち、散ってしまったたくさんの命。彼らの人生はそこで終わってしまった。だが、彼らの愛、痛み、想い、願いは、確実に生き延びた誰かに、そして更にその次の世代に、脈々と受け継がれている。あの過ちを二度と繰り返さないために。大切な人に想いを告げ、ずっと寄り添うことができるように。彼らの死を伝え継ぐ。その狂おしい程の切望が心を震わせ、どうしようもなく涙が溢れて止まらなかった。この物語を偶然にもこの時期に読めたことに感謝する。いつか特攻資料館に行き、私も彼らの想いに直に触れたい。心からそう思った。2024/08/16
BLANCA
62
『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』のスピンオフ短編集。『あの星〜』は読んでないですが、伝わります🥲 『あの夏〜』の特別攻撃隊・第64清武隊の彰と共に出撃した隊員の手紙のような告白に、通勤電車の中で読んでいるのが申し訳なく思えました😞 好きだった人を見送った千代さんの話は、実話を元に書かれているのではないでしょうか。亡き人を想い続けて生きる…。わずかな想い出だけを支えに…。あの戦争が無ければ…。愛する人を、家族を守る為に散った隊員達の思いが胸に残ります。2024/12/03
もぐもぐ
61
『あの花・・・』と続編の『あの星・・・』のスピンオフ短編集。太平洋戦争で亡くなった人たちはもちろん、生き残った人たちのその後の人生に涙。そして次の世代へ受け継がれる反戦の想いにも涙。特に千代さんの話は切なくて堪らなかった。平和であることの尊さを改めて噛み締めながらの読書でした。2024/10/31
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