内容説明
1619年、アルサは魔女裁判にかけられていた。
1942年、ヴァイオレットは、望まぬ妊娠と婚約に人生を奪われていた。
2019年、ケイトは恋人のDVから逃れ、大伯母の遺した屋敷に隠れていた。
身体を、運命を、自由を、取り戻せ。
「魔女」と呼ばれた一族の女たち。暴力と不条理からの解放を求めた彼女たちの戦い。時代の異なる三人の女性の視点で描かれた絆の物語。
英国で25万部超の鮮烈なデビュー長篇。
(原題 Weyward)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
38
1619年、ヒーラーのアルサは、農夫が牛に踏みつけられている畑の近くで目撃されたことと、村の人々を治療していたことから、母親が魔女の疑いをかけられた過去も踏まえて魔女裁判にかけられる。まず最初に登場するのは、ボリュームが少ない彼女のパートである。魔女裁判は1600年前後が最盛期であり、アルサはまさにその只中にいた。次に登場するのは2019年、現代のロンドンで暮らすケイト・エアーズ。前段からの説明が何もないので単に無関係の人たちの点描スケッチ風作品かとも思うが、因縁は後々明かされる。隙を縫って脱出。2024/08/04
花林糖
23
英国カンブリア州湖水地方が舞台。1619年魔女裁判にかけられた治療師アルサ、1942年望まぬ妊娠をした貴族令嬢ヴァイオレット、2019年DV夫と暮らすケイト、3つの時代に秘密の能力を持つ女性達の物語。序盤を過ぎた辺りから面白くなり殆ど一気読み。設定も好み・翻訳も良く当たり本でした。(オール・ハロウズ・イヴ(All Hallow's Eve)Fantasy読書会’24(10月1日~10月31日))2024/10/06
信兵衛
21
三つの時代における<ウェイワード>の女たちの圧巻の闘いを描く長篇。予想を超えた面白さでした。 お薦め。2024/09/07
スイ
14
ある一族の、時代の異なる3人の女たち。 それぞれに虐げられた彼女たちが起こした行動とは。 苦しい話ではあるのだけど、丁寧な人物描写や美しい風景、生き物の描写で読み進められる。 終盤、こう来るか!という驚いたのだけど、それがとても良い。 映像化にも向いている作品だと思う、見たいな!2024/10/30
本の蟲
14
17世紀初頭、魔女として告発されたアルサ。20世紀半ば、望まぬ妊娠と結婚を強いられるヴァイオレット。そして現在、DV彼氏から逃げ出し、亡き大叔母の遺した屋敷に隠れたケイト。暴力と社会の理不尽に立ち向かう世代を超えた女性たちのつながり…なんだけど予想通り「女性による女性のためのフェミ小説」の印象は変わらず。もちろん男尊女卑の社会を肯定するわけではないが「ハンサムな男性に心惹かれるも、のちに相手の態度が豹変する」というパターンは同情にしくい。男が執着するウェイワードの血統をもっと俯瞰する立場で書けたのでは?2024/08/26
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