明智恭介の奔走

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明智恭介の奔走

  • 著者名:今村昌弘【著】
  • 価格 ¥1,799(本体¥1,636)
  • 東京創元社(2024/06発売)
  • ポイント 16pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488029067

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内容説明

神紅大学ミステリ愛好会会長・明智恭介。小説に登場する探偵に憧れ、事件を求めて名刺を配り歩く彼は、はたしてミステリ小説のような謎に出合えるのか――大学のサークル棟で起きた不可解な盗難騒ぎ、商店街で噂される日常の謎、夏休み直前に起きた試験問題漏洩事件など、書き下ろしを含む全五編を収録。『屍人荘の殺人』以前、助手であり唯一の会員・葉村譲とともに挑んだ知られざる事件を描く、待望の〈明智恭介〉シリーズ第一短編集!/【目次】最初でも最後でもない事件/とある日常の謎について/泥酔肌着引き裂き事件/宗教学試験問題漏洩事件/手紙ばら撒きハイツ事件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

467
『屍人荘の殺人』で悲惨な最期を遂げた明智恭介が、主役として日常の謎を解明するスピンオフ短編集。名探偵の印象はまるでなかった恭介が、実はドジだが頭脳明晰キャラだった落差がカギだ。いずれも普通なら見落としてしまう事件の不自然さに着目し、真犯人のトリックに到達する本格短編の王道を見事に実現している。特に「試験問題漏洩事件」は、チェスタトンの著名作を鮮やかに逆転構成させた快作。このまま剣崎比留子と出会わなければ、それなりに有能な探偵として知られる存在になっていたかも。「殺すべきでなかった」との思いが書かせたのか。2024/07/30

青乃108号

440
特殊設定ミステリーの代表作「屍人荘の殺人」で重要な役と思わせながら早々に殺され退場してしまった、明智恭介を主役に据えた前日譚の短編集。人が死なない身近な事件を題材にしたミステリーを5編収録。気楽に読めるのが良い。個人的には②が特にお気に入り。1冊通して読めば「屍人荘~」では完全に捨てキャラだった明智に愛着がわく事必至の本。先にこちらを読んで「屍人荘~」を読めば明智の退場場面により衝撃を受けた事だろう。第一短編とあるので第二もあるのか。あるとすれば又読んでみたい。本編シリーズの新作も勿論読みたいのだけども。2025/06/23

starbro

414
今村 昌弘、5作目です。〈明智恭介〉シリーズ第一短編集 著者と言えば、特殊設定ですが、今回は常識的なミステリなので、あっさりし過ぎな感じがしました。 https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/97844880290672024/07/08

stobe1904

349
【明智恭介シリーズ短編集】『屍人荘』の前日譚でエピソードゼロにあたるもので5つの短編から構成される。ミステリ愛好会の明智と葉村コンビが日常の謎に遭遇し、悪銭苦闘しながら解決に至るさまがユーモラスで小気味よい。短編だがミステリとしての切れ味は十分で、次の作品が待ち遠しい。本編が長大化しつつあるので、この軽さは維持してほしい。★★★★★2024/09/11

bunmei

316
死人荘シリーズの今村作品の新作。神紅大学のミステリ愛好会の明智恭介が、『屍人荘の殺人』以前に関わった物語は5つの事件。しかし本作の事件は、大学内で起きた不可思議な盗難事件やある日常を切り取った愛ある謎、不動産絡みの事案、泥酔した明智の間抜けな事案、ストーカーからの不審な手紙、等これまでの様な大事件でなく、身近で起こる事案ばかり。その分、真相を追い求め、謎を解き明かしていく緊迫感や醍醐味、展開への期待は今ひとつ。名探偵ぶりを発揮する屍人荘シリーズに受け継がれる、見習い探偵時代のエピソードとして描かれている。2024/09/12

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