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内容説明
イノベーションが生まれない、事業変革ができない、利益率が低下し続けている──。
事業最適化がもたらす組織の断片化により、必要な変化が滞るという
企業変革のジレンマを、私たちはどうすれば克服できるだろうか。
デビュー作『他者と働く』で異例の大反響を呼んだ注目の経営学者が、
〈構造的無能化〉という独自のキーワードをもとに、
今、多くの企業が直面する複雑な問題のメカニズムを丁寧に解き明かし、
状況打開への道筋を示す、まったく新しい企業変革論。
目次
序章│企業変革のジレンマにどう挑むか
第1章│あなたの会社で今、起きていること
第2章│ 企業変革に必要な4つのプロセス
第3章│ 構造的無能化はなぜ起きるのか──組織の機能不全のメカニズムを読み解く
第4章│ 企業変革に必要な3つの論点
第5章│ 「わからない」壁を乗り越える──組織の「多義性」を理解する
第6章│ 「進まない」壁を乗り越える──組織の「複雑性」に挑む
第7章│ 「変わらない」壁を乗り越える──組織の「自発性」を育む
第8章│ 企業変革を推進し、支援する
おわりに
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
エジー@中小企業診断士
22
日本企業の「緩やかな衰退」を慢性疾患に例えて組織劣化の問題を「構造的無能化」と呼ぶ。企業変革のジレンマ=変革の必要性と短期的な目標達成。問題解決が表層化し問題の背後にある複雑な問題(問題の二重性)を紐解けない。企業変革プロセス①全社戦略を考えられるようになる②全社戦略へのコンセンサス形成③部門内での変革の推進④全社戦略・変革施策のアップデート。企業の環境適応→断片化⇔表層化⇔不全化。ワイク「適応が適応可能性を排除する」企業変革に必要な3つの論点=多義性・複雑性・自発性。変革支援機能には「ケア」思想が必要。2025/01/09
nbhd
18
「語り手は聞き手の言葉で語らなければならない」。とにかく、この言葉に尽きる。なぜ、企業は「構造的無能化」してしまうのか。なぜ、みんなが全力で頑張っているのに上手くいかないのか。を解説した本。構造的無能化のロジックは、ま、そんなに突き詰めた論理ではなかったのだけど、著者の文体がメンタルを打ち響かせる。私の考えを「あなたの言葉」で伝えること、これって、哲学者ドゥルーズの、いつのまにやら批評対象の文体の中に入っていて、対象者の主張なのか、ドゥルーズ自身の主張なのか、わからなくなる「ドゥルーズ論法」に似てる。2025/05/17
タカナとダイアローグ
16
あとがきで泣いた。失われた〇〇年(どのスコープでみるかで変わる)を取り戻すことも巻き返すこともできないとして。サッカーで例えると現状0-5で負けているような状態で、我々ができることは1点とりかえすか、「次のゲーム」にとって有効な策をチャレンジすること。 次の世代のために逆転しないと、って漠然と考えていたけど、次のゲームに士気が高い状態で臨めるようにすることが40半ば世代の役割かもしれない。 ドラッカー政治思想、位置・役割を個人に与えるため、企業の正統性を問う内容と受け取った。トップ経営層目線おおめ2024/11/08
はとむぎ
16
構造的無能化。他者の目線に立てず、そのせいで対話できなくなり、全体を考えることができなくなることで、全体として無能になってしまうと。 だからこそ、ジョブローテーションって大事。 人は自分の価値観で人を理解しようとしがちだか 、なぜそう思うのか(価値観)も含めて、他者を理解しようとした上で行動しないと、改革はできない。2024/10/27
ほし
13
企業変革が進まない現象を構造的なものとして捉え、それを脱する方法を考察する一冊。企業は効率化による環境適応をするなかで、断片化、不全化、表層化という副産物が生まれ、それらにより「わからない」「進まない」「変わらない」という問題が生じるとしています。それらを解消するためには表層的な問題への対処をするのではなく、対話などを通じて背後の複雑な問題を紐解く地道な取り組みが必要だとしています。「経営のファシリテーション」「組織をケアする」という視点の提案は新鮮ながら腑に落ちるところがあり、勉強になりました。2024/07/07
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