内容説明
外側からはわからない、人間関係のひみつ、知りたくない? 1話10分で絶対ハッピーエンド×大どんでん返しをお約束! 人気作家8名が描く、あっと驚く人間関係のショートストーリーズ!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひさか
31
2024年6月ポプラ社刊。望月麻衣:初恋は前途多難!?、如月かずさ:夢追うふたり、神戸遥真:放課後のメッセージ、もえぎ桃:わたしのママは、宮下恵茉:きみはともだち、地図十行路:壁の向こうのソラ、松素めぐり:いとしのナナ、にかいどう青:それでも地獄で息をする、の8つのアンソロジー。いずれもひねりのあるお話ばかりで、楽しめました。SFファンタジーの「壁の向こうのソラ」のラストは思わず考えこんでしまいます。2024/10/05
chiaki
29
8人の作家による人間関係をテーマにしたアンソロジー。各物語の始めには相関図があるが、どれも表向き。読んでいくうちにその裏に気付かされるという設定。そして、どのお話にも"黒猫"というドレスコードがあるのも面白い。如月かずささんの『夢追うふたり』が好み。小説家志望の2人の関係にも最後ハッとさせられたし、黒猫ちゃんの役割も何気に重要なのがいい!短編という縛りの中で如月さんさすがだなぁと。地図十行路さんの『壁の向こうのソラ』、松素めぐりさんの『いとしのナナ』も意外な展開で面白かった。2024/10/10
雪丸 風人
18
青春の甘酸っぱさがぎっしり。驚きの結末を約束する彩り豊かな短編集です。いっそ清々しいほどに子どもウケ全振りですね。「そうくるか~!」と驚かされる話もあれば、イミフな話も少々。とはいえ、瑞々しい感性を持っていれば全編ワクワクしながら読めそうですよ。正直、親世代の私には話に取り残される部分もありましたが、この本のターゲット層でないので当然と言えば当然か。そんな中でも、文芸女子のココロの交流を描いた『夢追うふたり』の切羽詰まった葛藤や、活力が溢れてくるようなラストには痺れましたよ。(対象年齢は11歳以上かな?)2024/07/01
みっくん
7
望月麻衣さん以外は初読みの作家さんの8つの短編でしたが、タイトルにあるように作品の冒頭にある程度の相関図が描かれていて、それを見た上で読み進めていくと相関図に描かれていない部分も出てきたり明らかになったりしてそういうテイストで楽しめて読みやすかったです。(^_^)2024/10/06
鳩羽
6
人と人との関係は、必ずしも見た目通りではないということをテーマに、必ず登場するオッドアイの黒猫を共通項とした8つの短編。恋愛ものあり、不思議なSFっぽい話あり、叙述トリックのような謎が解けるようなのは意外と少なく、素直に読むのが楽しい話ばかりだった。「壁の向こうのソラ」は主人公と一緒に決断を悩めて面白い。「初恋は前途多難⁈」は普通にきゅんきゅんしてしまった。「それでも地獄で息をする」は、通じる人には通じる考え方だろうなと多様な矜持の保ち方を見るような気持ち。2024/09/08