内容説明
義母の認知症が八年前に始まり、義父も五年前に脳梗塞で倒れた。結婚以来そりが合わなかった姑と舅だが、「私がやらなければ!」と一念発起。仕事と家事を抱えながら、義父母のケアに奔走する日々が始まった――。しかし、急速に進行する認知症、介護サービスを拒絶する義父に翻弄され、やがて体力と気力は限界に。介護は妻の義務なのか? 夫の出番は? 最初の一歩から悪徳業者との闘いまで、超リアルな介護奮闘記!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
モルク
107
村井理子さん、よくわかります、すごく共感します!義父母の介護でも実父母でも実際の介護は大変。この本を読んで村井さんそこまで言わなくてもって思った方々、現実はこうなのです。ここまで言わないと身が持たないのです。期限がわからない悶々とした日々、睡眠もとれず…自分の方が先に逝くかも、でもこの人(たち)を置いて行くわけにはいかないないなど様々な過去が甦る。でも過ぎた日々が今となっては懐かしい。村井さん、そんな日をいつか迎えられるようになりますよ。2025/07/12
nonpono
92
著者は1970年生まれ。きちんとしていたおかあさんの異変から始まる物語。認知症の物盗られ妄想、「誰かがわたしのものを隠した」、またそこからくる何でも集め保管する行為は、ゴミ屋敷化につながっていくのか。そして認知症の嫉妬妄想、「女が家にいる」、おとうさんの男性看護師への嫉妬。レビー小体型認知症からくる幻覚や幻聴への戸惑い。著者の今の介護サービスなら仕事はできるという思い、旦那の親は他人という意識がせめぎ合うがいかに。現実は様々な事件が起こり一筋縄ではいかない。子供である旦那の介護への参加がポイントなのかな。2024/10/22
どんぐり
90
脳梗塞後の義父と認知症のある義母を介護する翻訳家のエッセイ。別所帯とはいえ、現在進行形で認知症が悪化していく義母に、翻訳の仕事をしながら手を取られ心穏やかに過ごすことができるのか。そこはそこ、すべてをネタに書いてしまうのが、村井さんらしい。義父にかかってきた電話を愛人と勘違いし、嫁との浮気を疑ってしまう義母。一方、義父は義母のケアマネ担当となった男性看護師に嫉妬してしまう。年齢を重ねても変わらない男女の仲。高齢者を狙った、ポストに投げ込まれたチラシやマグネットから騙されてしまう悪徳業者との闘いもある。→2024/11/07
ゆみねこ
79
何冊か村井さんの著作は読んでいて、義理のご両親との関係は知っていた。あのしっかり者のお義母さんが認知症になり、お義父さんは脳梗塞で後遺症が…。車で30分の距離に住まう著者がケアマネとの連絡にあたり、何かことがあれば駆けつける。義母の認知症はレビー小体型、義父は頑固で扱いにくい。文章が平易でユーモアも織り込まれているので、辛く大変な介護の現実がサクサクと読める。感想としては、ダンナさんがもっと早い時期から関わってほしいなと。2024/12/08
nyaoko
73
私自身、通い介護で義母1人でも大変だったのに、理子さんは義父母、おまけに突撃部隊の二人なので想像を絶する…。しかし、物書きの性&嫁という立場が功を奏したのか、辛い介護も深刻な場面も、記録に残し、文字に起こすことで笑いに変えてしまうシーンが生まれてきたりするのだから、まさにトラブルの神に愛された人だ。あ、そう言えばそんなエッセイ書いてる人が他にもいたぞ(笑)認知症の義母より、メンタル弱弱の義父の方が嫌なのも仕事柄わかる。男よりも女の人の方が共感出来る部分があるのよ、特に昭和の女性はね、激動の人生だったから…2025/05/30
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