内容説明
受験科目の「倫理」は使える! 受験勉強のノウハウで効率よく思想・哲学の教養を身につける。「社会科カリスマ講師」と「知の巨人」がポイント解説。ソクラテス、プラトン、アリストテレスからスピノザ、マルクス、ニーチェ、ハイデッガー、サルトルまで。社会人にも最適。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
trazom
91
予備校講師の伊藤さんによる「倫理」の教科書をなぞる解説は凡庸だが、佐藤優さんのコメントにはハッとさせられる。特に、「人権とは神の持つ権利を人間に移行させたもの」「性悪説のキリスト教にとってヒューマニズムは悪」など、キリスト者ならではの認識に教えられる。また、プラトンの解説でカール・ポパーを登場させたり、「神曲」に該当する日本の古典は「太平記」という比喩など、議論の飛躍も面白い。最後に佐藤さんは「倫理の教科書全体を通して感じるのは「悪の欠如」」と語る。理性的・合理的であることが悪と結びついた歴史を忘れまい。2024/09/15
ta_chanko
22
古代ギリシャに源流をもつ西洋哲学は、大別すればプラトンの理想主義アリストテレスの現実主義に分けられる。デカルトの合理論は前者、ベーコンの経験論は後者。アメリカ社会のダイナミズムは、プラグマティズム(実用主義)で説明できる。教科書に足りないのは「悪」についての記述。理性的・合理的な思想が生み出したフランス革命やナチズム、社会主義革命の惨劇について。2024/09/21
ろべると
12
スタディサプリの講師がギリシャ哲学から現代思想までの流れを解説し、佐藤優氏が各章で独自のコメントを入れる。久しぶりに社会科の教科書を読んだ気分。大量の知にランダムアクセスできるまで繰り返し読むことを推奨されるが、古今東西の主義思想の奔流に翻弄されるばかり。最後の対談で佐藤氏が、学習指導要領の改定で「公共」を必修とし、国民が意識せずに主体的に国家に尽くすように誘導しているというようなことを述べている。「倫理」「歴史」も含め、共同体強化、自国中心史観に誘導していると。予感はしていたが由々しきことだ。2024/08/22
まさにい
12
本やで偶然みつける。哲学史の入門本はそろそろ卒業して、岩波文庫で日本語訳の原本等にあたろうかどうしようかと思っていたところで、もう一冊、入門本として読んでみようと思ったので購入。分かり易くていいほんです。伊藤さんの部分だけだと平板的になってしまうので、佐藤さんの解説がいい、アクセントになってスラスラと読めました。神権→人権へ、という考え方は、なるほど、と思えたし、杉原千畝の裏話は面白かった。2024/06/30
kenitirokikuti
9
図書館にて。2022年に高校の社会科系科目に関する学習指導要領が30年ぶりに改訂。「倫理」と「政治・経済」という公民科の発展科目の基礎科目として「公共」が必須科目に。その他、「歴史総合」と「地理総合」も必修▲倫理の教科書全体を通じて感じたのは「悪の欠如」(佐藤)。現状の中学「公民」や高校「公共・倫理」では、悪徳商法の種類だけ教えて終わりという感じ(伊藤)。今回の改訂は人倫寄り。2025/10/18
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