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内容説明
「本書は、荘厳な歴史物語。読み手に正しい質問を投げかけ、その過程で多くの重要な歴史を教えてくれる」(ポール・クルーグマン)
「政治経済学の作品であり、ハイエク、ポランニー、ケインズの異なる思想の糸を編み込んでいて、間違いなく読むべき一冊」(ダイアン・コイル)
アメリカを代表する経済学者であり、ブロガーとしても著名な著者が、1870年に始まり、2010年に終わった人類史上初めて「経済」が主役となった世紀である「長い20世紀」を『サピエンス全史』のハラリや『銃・病原菌・鉄』のジャレッド・ダイヤモンドの「ビッグヒストリー」の手法で描いた大作。
目次
目次
日本語版序文 長い二〇世紀で度肝を抜かれる日本という物語
B・デロング
序論 大きな物語
第1章 グローバル化する世界
第2章 技術主導の成長の加速
第3章 グローバルノースの民主化
第4章 世界帝国
第5章 第一次世界大戦
第6章 狂騒の二〇年代
第7章 大恐慌
第8章 実際の社会主義
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
劇団SF喫茶 週末営業
2
本書では1870〜2010年を「長い20世紀」と定義し 、劇的な経済成長を遂げた世紀として物語る。まず食糧事情が劇的に改善された(1840年代ディケンズの小説には「薄いスープ」という表現が頻発する)。急激な成長の要因として、産業研究所、近代的企業、グローバル化を挙げる。この時代には民主化も進む。ここにハイエクとポラニーの対立軸を入れ検証。上巻では1914年まで奇跡的な成長するが、(著者の考えでは)成長を阻むものたち(ナショナリズム、社会主義、無政府主義など)が出現しWW1、1929年大恐慌に突入して終わる2025/06/01
三月うさぎ(兄)
2
いやもう面白いっすねー。経済史っていうから、ケインズのマルクスのクルーグマンのとか出てくるのかなあと思ったら(出てくるけど)、経済が「長い20世紀」(1870〜2010年)でどれだけ異質に影響力を持ったのか、しかもハイエクとポランニーの間で繰り返される政治に翻弄されて来たか、が主眼なのね。細部がめちゃくちゃ面白い。2024/06/28
ハラペコ
1
アメリカ万歳!感のある近代・現代史。細かいところとおおざっぱなところの選択が不思議だが、それがむしろ(このタイトルに興味が沸くなら)どんなレベルの前提知識の読者でも得るところがある内容としていると思う。1870年に技術革新のペースが急上昇しや要因として、移民と企業の精緻化をあげる。WWⅠの独風の「戦時共産主義」をソ連は真似たが、非常に非効率。WWⅠには金本位制、通貨切り下げの是非などで不一致。また戦争正当化のための社会保障の過剰な追求などでインフレ。2025/09/21
スコットレック
1
絶妙な皮肉の塩梅で読みやすかった。世界史を辿りつつ壮大な経済の話について語る。上巻はスターリンのところで終わる。下巻も早く読んでみよう。2024/11/12
ゼロ投資大学
1
1870年以降の世界の主要な経済大国の歩みを追っていく。日本は世界最大の経済大国である米国に迫るほどの経済成長を成し遂げた。中国も豊かな労働人口を活用して、年率10%ほどの経済成長を長期に渡って続けた。今後の日本の将来を考えるには、二十世紀の経済史から学べる点は多くある。2024/09/13
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