ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 鑑識写真係リタとうるさい幽霊

個数:1
紙書籍版価格
¥1,452
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

ハヤカワ・ミステリ文庫
鑑識写真係リタとうるさい幽霊

  • 著者名:ラモーナエマーソン【著】/中谷友紀子【訳】
  • 価格 ¥1,452(本体¥1,320)
  • 早川書房(2024/06発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
  • ポイント 390pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784151861512

ファイル: /

内容説明

幼い頃から幽霊が見えるリタは、その力ゆえに孤立し故郷のナボハ居留地を去った過去を持つ。一方で霊能力は鑑識の仕事に役立つ面も。霊が事件の手がかりを示すことがあるのだ。ある日、自分は殺されたと主張する被害者の霊が現れた。強い力を持つ霊に殺人犯への復讐を強いられたリタは独自調査を行うことに――

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナミのママ

74
かなり詳細な原型をとどめない殺人現場。警察の鑑識写真係として仕事をして5年目のリタの視点から物語は始まる。幼い頃から幽霊が見えるリタは、自分は殺されたと主張する強力な幽霊アーマに翻弄される。殺人事件と幽霊、もう一つにリタはメキシコのナバホ居留地の出身という設定。作者自身がナバホ族だという事もあり信仰や暮らしぶり人間関係はリアルに描かれていてそちらにも驚かされる。読み終わると、見えないはずのものが見えたら楽しいなんて事はもう言えない【2023年レフティ賞最優秀新人賞受賞】(エドガー賞最優秀新人賞最終候補作)2024/06/26

たま

58
ナバホ族の居留地で祖母に育てられたリタはアルバカーキ市警の鑑識写真係で死者の霊が見え話すこともできる。リタの子ども時代の思い出と現在の事件現場が交互に語られる構成で、子ども時代の思い出-赤ちゃんの時にあやしてくれた光とか祖母が写真を撮ってくれた時に出現した笑顔の祖父とか-が魅力的で引き込まれて読んだ。ただ幽霊たちにせっつかれ連続殺人事件を解明するミステリ部分は素人っぽい書きぶりやリタの性格の頼りなさが気になった。それでもいろんな賞にノミネートされているそうな。三部作らしいが次も翻訳されるだろうか。2024/10/08

タツ フカガワ

49
ナバホ族の居留地で育ったリタは鑑識課の写真係り。ただ彼女は霊能力者でもあった。先日高速道路でずたずたに引き裂かれた轢死死体を撮ったが、その犠牲者アーマの霊が出てきて、リタに自分は殺されたといい、真相を明らかにして欲しいと付きまとう。この謎解きを本線に、リタの生い立ちを“写真”という表現を絡めて祖母、母との家族ドラマが交互に描かれる構成で、後者のドラマがとても読み応えがあった。とくにリタと祖母の絆には何度か目が潤みました。いずれ再読するだろう一冊かも。2025/01/26

ヘラジカ

43
簡単に言ってしまえばオカルト・ミステリーなのだが、ただのエンタメには終わらない。先住民族のルーツや”個性”によって齎された複雑な生育・家庭環境が事件と並走して語られており、高いリーダビリティの割には重厚感も兼ね備えている高品質なマイノリティ文学作品という印象だ。表紙や邦題のコミカルなトーンとは著しく乖離しているのでこれから手に取る人は注意が必要。「全米図書賞候補作」という肩書からも分かる通りかなり読み応えを持った小説である。個人的にはエンタメとしても文句なしにとても面白い作品だった。2024/06/19

空猫

29
題名通り、幽霊が見える鑑識写真係のリタが主人公のミステリ。漫画のような設定だが、家族や友人、上司との関わりと成長、そして恋に、ナホバ族(インディアン)への偏見などあり、シリアスな内容だった。悪くはないがそれ程良くもなく。登場人物たちに好感が持てないし。 三部作らしいのだが、やはりこの世に未練を残した幽霊にこき使われて行くのだろうか。「世界一不運な探偵、葉村晶」のギャグなしでスピリチュアル版 といった処か。2025/01/15

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21928704
  • ご注意事項

最近チェックした商品