救世主

著者名：水生大海【著】

光文社（2024/06発売）

• ISBN：9784334103552

内容説明

名古屋市栄の繁華街で男性の他殺体が発見される。被害者は縫製工場のひとり息子。素行が悪く逮捕歴もあり、あちこちから恨みを買っていたため容疑者も多い。捜査一課の暁は、被害者が以前、ベトナム人の技能実習生マイに強引に迫っていたことを知る。マイは数ヶ月前、「救世主」という謎の言葉を残し姿を消していた。その後の捜査でマイが隠していたとある秘密が判明。事件は意外な方向に転がり出す。渾身の社会派ミステリ！

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[starbro]

図書館の新刊コーナーで見つけて読みました。水生 大海、初読です。救世主とうタイトルから、カルト宗教物かと思いきや、意外な社会派ミステリでした。機会を見つけて、著者の他の作品も読んでみたいと思います。 https://www.kobunsha.com/shelf/book/isbn/9784334103552

2024/08/13

[いつでも母さん]

救世主はどこに？たどり着くまでの長いこと（汗）人はそれを「救世主」と呼ぶのか？この国においては技能実習生そのものがそうかもしれません（これからは更に、名を変えて？・・）でも、このラストはなんだかイヤだな。

2024/07/21

[タイ子]

名古屋の繁華街で見つかった男の死体。この男、周りからの評判は宜しくなく前科もある。容疑者として疑われたのは男の会社で働いているベトナムからきた技能実習生。借金をして技能取得のため来日、給与の大半は国の家族に仕送り。そんな事情を抱えた実習生を描きながら、事件を追う女性刑事・嵐山暁と相棒の福田。警察小説らしい地道にコツコツと進む捜査展開にちょっとイラつき気味のところ、予測不能の展開に。ここに繋がるんや、救世主。警察がずっと追い求めていた謎の真相に1人ツッコミをしながらも社会派ミステリとしては面白く読んだ。

2024/07/21

[やも]

札付きの悪が殺された。悪なだけに容疑者多数。さらに防犯カメラに悪と一緒に映っていたのは傘を持った女。この女は誰だ？…から始まるストーリー。これがまぁーー惑わされる！ひっぱるのうまい！最後の最後まで!!真相に近づきそうで何かが足りない、皆が嘘は言ってなくても何かを隠してるような…近づけば近づくほど謎が深まるような…そんなソワソワがずっと。そして判明する真相。命って？人を救うって？と色々と物議を醸し出しそうな話で読み応えあり。一気読みだった！

2025/04/28

[きりん★]

縫製工場の2代目ドラ息子が殺される。そこからの捜査で技能実習生が、関わっているのかも？と。そこから色んな出来事や人達が出てきて中々読みにくい展開、着地はそこかい？とツッコミたくなる最後でした。最初面白かったのに沢山詰め込まれたところが惜しい。

2024/09/16