内容説明
東大合格ランキングで上位を占める一方、「男尊女卑」「セクハラ体質」と批判され、「ホモソ」の巣窟とも見なされがちな男子校。ただし全国に2%しか存在せず、その内実を知るひとは少ない。独自アンケートをふまえ、男子校で始まっている先駆的な「包括的性教育」をルポ。92%の高校が共学なのにいつまでも男女差別がなくならない日本社会の謎に迫る。これからの時代に必要なのは、グローバル教育やSTEAM教育よりも性教育!
第1章 男子校のアキレス腱
第2章 ニッポンの性教育の現在地
第3章 工夫を凝らした包括的性教育
第4章 部分的に男子校を共学化する
第5章 世間の反応に見えるバイアス
第6章 共学校に潜む男子校の亡霊
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
51
性教育の試み自体は「おお、がんばってるんだなあ」と学校の努力に感心しながら読みましたが、著者に男子校への強い思い入れがあるからなのでしょうか、男子校の良さを並べ立てているのに戸惑いました。私個人は男女別の教育機関があってもよいと思っていますが、東大の女子大生が2割という問題をさらりと「そもそも東大がほぼ男子校だった」と書かれてしまうと娘を持つ母親としては寂しく思います。性教育と同時にジェンダー格差教育もしてほしいな。2024/12/19
GAKU
36
自分自身中高と男子校でしたがこちらに書かれているような、女子対しての距離感とか常識の欠如といったような男子校の欠点というものは感じなかった。結構同学年の女子学生との交流もあったし、女子学生の友人もいましたね。一概に男子校だからと一括りではなく、それぞれの校風にも関係あるのでは?しかしこのような性教育というのは男子校に限らず、多くの高校生達に行って欲しいと感じた。”「性」を学ぶことは「生」を学ぶこと。”にいたく共感。 2024/09/24
venturingbeyond
32
コマに余裕のある火曜に、久しぶりに読める時間を確保して一気に読了。新書にまとめられる前のJBpressの連載も断片的に読んでいたため、扱われている実践に既読感もチラホラ。ストローマン論法で非難されることの多い高偏差値男子校のホモソーシャリティに対して、生徒と向き合う教員が問題意識をもち、“toxic masculinity”を拗らせることのないよう、様々な実践を重ねられていることに、何よりもまず敬意を表したいと思う。メッセージをいかに生徒に自分事として受容させるかは、人権教育の普遍的な課題です。2024/06/18
りょうみや
20
女子がいないという男子校の弱点(女子との距離感がわからなくなる、常識が欠如する)を補うための最近の取り組み。保健体育的な性教育からジェンダー、LGBTの人権教育まで。性教育は同性だけの方が気兼ねなくできるらしい。 女子校や女子大とのディスカッション行事も紹介されていて、そちらの方が生徒にとっては刺激になるのは間違いない。普段周りに女子がいないから尚更。あとは著者の持論である共学校は社会の男女のバイアスがそのまま維持されるので、それを解消するために別學校の意義があるのではという話。2024/06/14
katoyann
15
名門私立中高の性教育を取材したルポ。東大の合格を目標としているように、競争と生産性という男性的な業績主義の論理で学校生活を送る傾向が私立の男子名門校では強いからこそ、ジェンダーに関する人権教育が必要だとする。事例研究だが、興味深く読むことができた。2025/12/09
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