内容説明
何者にもなれていない自分を、恥ずかしがらなくていい。 カメラマンを目指す大学生の匠海は、ある出来事をきっかけに休学を決める。衝動的に向かった先は長野県。かつて父が蛍の写真を撮影した場所だった。その土地での人や自然との出会いが、匠海の心を変えていく。 『流星コーリング』で広島本大賞を受賞した著者による、自分の居場所を求める若者たちの葛藤と足掻き、その先にある確かな一歩を描いた、傑作青春小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ぼっちゃん
55
ある出来事をきっかけに大学を中退し、亡き父が残した写真の風景の場所で1年間住むことに。。自分の行き場を失った主人公が長野県辰野町の優しい人たちと交流していくことで自分を取り戻し、自分の居場所を見つける心温まる物語。読書感想画中央コンクール指定図書になったということだが、美しい辰野の風景を主人公は写真で表現するが、若い人たちはどのような感想画を描かれたのか見てみたい。【サイン本】2024/07/15
けえこ
20
初読の作家さん。 本職はバンドのドラマー。 信州を訪れた休学中の大学生と地元の人たちの人生再生の物語。 極寒シーズンさえ乗り越えられれば、現金収入の当てがあるなら、雪国はいいところです。2025/01/04
マダムぷるる
15
優しい人ばかり登場する優しい物語。長野県は私にとって学生時代何度となく訪れた青春の地でもあるので空気感が懐かしく思い出された。家の前に佇むと四方どちらを見ても山が近く、畑があり、人々が自然に溶け込み自然を受け入れて生活している感があった。夏には夏の、冬には冬の風景が目に浮かぶ。登場する店やゲストハウスが実在のものらしいと思ってびっくり。爽やかではあるが、人生哲学(というとかなり大げさ)を感じるような味わい深い台詞もあって楽しい読書タイムになりました。2024/09/27
月
8
軽い感じのものが読みたくて&清涼感あふれる緑の表紙に惹かれて手に取った本。ただ田舎に行ってスローライフに感動するという訳でもなく、現実的にお金の話が出てきたりして、よかった。写真で生きていくって大変なことなんだな。2024/06/17
+9
4
近年、SNSの普及によって「フォローされたい」「インスタ映えするものを撮って見せたい」「私よりも友達の方が幸せそうだな」など他人を過剰に意識してしまうことがとても多い気がする。良いこともあるだろうが、匠海のように心を疲弊させてしまう人が増えているように感じる。一人一人が疲れた心を癒すための何かを見つけていかなければならない時代だと感じた一冊。生きていく中で、「あの時の選択は正しかったのか」と考えてしまうことはあるけれど、自分の選択は間違っていなかったと思えるように今、歩んでいる道を精一杯生きたいと思った。2025/11/04
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