内容説明
定職に就かず、家族を持たず、
不完全なまま逃げ切りたい――
元「日本一有名なニート」がまさかの中年クライシス!?
赤裸々に綴る衰退のスケッチ
「全てのものが移り変わっていってほしいと思っていた二十代や三十代の頃、怖いものは何もなかった。
何も大切なものはなくて、とにかく変化だけがほしかった。
この現状をぐちゃぐちゃにかき回してくれる何かをいつも求めていた。
喪失感さえ、娯楽のひとつとしか思っていなかった。」――本文より
若さの魔法がとけて、一回きりの人生の本番と向き合う日々を綴る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゼロ
97
元「日本一有名なニート」の著者が、シェアハウス「ギークハウスプロジェクト」を止め、一人暮らしをしている中年の心境を赤裸々に語ったエッセイ。著者は、ゼロ年代と令和の空気感が違い、生産性のない人間が許されない時代になっていると感じている。格差社会や高齢化により、ニートがふざけて遊ぶのは許されない空気がある。また40代になり、20代と一緒にシェアハウスをするのに違和感があり、かつ体力の衰えがあり、自由で楽しむことができなくなった。そもそもシェアハウスは、有象無象の人間が訪れる場所で、混沌を楽しめるのは若者の特権2024/09/22
haruka
42
パーティーが終わって中年が始まったpha氏のエッセイ。"好きなことしかやらない高知能ニート"という希少な存在でありながら、どこかで平成のあの頃を象徴する存在だった彼。あの頃、景気が悪くて収入が不安定でもなんとかやっていける気がしたのは、デフレで物が安かったから。夜中のファミレス、安いチェーン店、役に立たないものを面白がる余裕。それらはここ数年で急速に社会から失われていった。社会が整頓されハードになり、隙間でのんびり生きていた人の居場所はなくなっていくんだな。悲しい、中年の危機的な日記をのぞきこんだ気分だ。2025/03/22
akihiko810/アカウント移行中
41
世界一有名な元ニートpha のエッセイ。印象度B 「若い頃は、普通の中年になんかなりたくなかった。若い頃はとにかく楽しいことをガンガンやって面白おかしく生きていけばいいと思ってやってきたけれど、そんな生き方に限界を感じつつある」。 私も40歳を目前にしているので、(体力的にきつい)中年の生き方本だと思って読んだのだが、それはごく一部で、体力と興味の低下もありつつ、若いころ主催していたシェアハウス時代を懐かしみつつ、近況を挟んだエッセイ、みたいな感じだった。 私もやはり体力と気力の低下なのか、2025/06/25
いっち
40
若い頃は一人でいたかった著者が、40代半ばになり、若い頃の感覚とは違うかもしれないと、考え方を変え始めた(けど何もしない)という作品。創作を楽しめてるときは、ひとりのほうがいいものを作れるから良かったとのこと。「しかしクリエイティビティが去ってしまうと、残ったのは単なる孤独だった」。「ひらめきがあまり起きなくなり、ひとりでいる時間が楽しくなくなって、世の中の人がなぜパートナーや家族を作るかが少しわかった気がした」。だが著者は変わらない。結局一人が良くて、孤独を演じてるのではないか。ビジネスのにおいがした。2024/11/12
Roko
30
こんな未来を、若い頃は想像できなかったよね。こういうことっと、意外と誰も話してくれないのよね。食べる物の志向が変わる。若い頃と同じように食べたら胃もたれする。家族なんか面倒くさいだけだって思ってたけど、ひとりだと寂しい。 もう若くはないけど、まだ年寄りでもない。まだ多少無理はできるけど、徹夜はつらい。中年ってさ、自分を見直す時期なんだよ、きっと。このままでいいのか? だめなのか? って、中年のうちに考えておかないとね。老人になってからじゃ考えることすら無理になってしまうから。2025/08/10
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