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内容説明
少女マンガの知的存在・佐藤史生。
1980年代、少女マンガSFが到達した高み。
唯一無二の世界を映し出す全8編。
極上の300ページ!
2010年に急逝した漫画家・佐藤史生。
誰もが絶賛したその知性、そして卓抜した画力から紡ぎ出された代表作「金星樹」ほか、70~80年代の傑作短編・全8編を集成。
不穏だが優しく、果てしなく美しい――。
【収録作品】
●「金星樹」
●「レギオン」
●「阿呆船」
●「夢喰い」
●「バナナ・トリップに最良の日」
●「羅陵王」
●「塵の天使」
●「一角獣にほほえみを」
【巻末企画】 佐藤史生のスケッチブックより、初公開となる貴重なスケッチや構想メモなどを掲載!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
neimu
39
懐かしさのあまり手に取る。関西から時間をかけて明治大学の漫画博物館に原画展を見に行った。レギオン・阿呆船・羅陵王が好きだった。早世した著者の作品が、原画が目の前にある。本当に小さな小さな空間、米澤嘉博記念図書館の奥まった場所に、息づいていた白黒、もしくはカラー原画の鮮やかさに息をのんだ。半世紀前の文学オタク、漫画少女、SFを齧って夢を見ていたあの頃、吹き出す自意識、もういない、逝ってしまった人の残した仕事の大きさに、圧倒された僅かな時間。夢を喰らい貪った人は、身も心も持っていかれた。私たちは残されている。2024/10/29
しましまこ
16
「バナナ・トリップに最良の日」このシリーズが好きすぎて!2024/12/31
Shimaneko
12
もう長いことハヤカワSF文庫版でしか入手できなかった名作『阿呆船』を2024年の今になってこの大判で再読できるとは。伝説の同人誌初出の『一角獣にほほえみを』もようやく読めたし。それ以外の7編は全部既読で単行本も持ってるけど、「傑作短編集」の名に恥じない素敵なチョイスで大満足。河出書房新社グッジョブ♡ 次は森脇真末味の総特集なんてどうでしょう?双子シリーズもぜひ復刊していただきたくw2024/06/21
みのにゃー
8
短編集。表題作他『金剛樹』『レギオン』『阿呆船』『バナナ・トリップに最良の日』『羅陵王』『塵の天使』『一角獣にほほえみを』とスケッチを収録。未読作品が載っていてうれしい。『レギオン』(怪獣にも付けられた名前。軍団兵の意味らしい)が好き。デビュー前に同人誌が初出の『一角獣』がすごい。人間の愚かさを描きながら慈しみや救い・ユーモアを感じる作品群。2024/06/01
冬峰
4
初佐藤史生。なるほどこういうロマンス系のSFを描く人なのか。『金星樹』の時間の流れの差はよくあるネタだけど、永遠に抱き合ってるところを観察されるのはちょっとシュールかも…。『塵の天使』、ラストで彼女が「あなたが真に望んだとおりのものになる」と言って主人公そっくりになるということは…。2024/09/15