内容説明
子どもの頃に読んだ物語の主人公は、どんな家に住んでいたのでしょう?
たんすの奥に広がる異世界、北欧の明るくかわいらしい子ども部屋、ひっそりと小人たちが借り暮らしをしている床下。
名作児童文学の中の住まいとくらしを、絵本作家が自由に想像を広げて描き出した一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のえる
66
図書館本。『赤毛のアン』シリーズを10巻と捉えると今は折り返し地点。この辺りでアンの世界を別の角度から観てみようとチョイス其の三。 ファンタジーから寓話や童話、探偵小説まで建物や家具など建築好きの著者による名作の《新解釈》。 赤毛のアンはもちろん、私も読了経験のある飛ぶ教室、秘密の花園、若草物語、マッチ売りの少女etc.があり嬉しい。絵のタッチも程良い。 「北欧の人々の、『毎日の暮らしを楽しむ場としての家』という感覚が素敵」に共感。コロナ渦に出版されただけあり、児童文学から家の大切さを教わる面白い感覚。2022/03/23
帽子を編みます
66
気楽に読める内容です。私はもっと細かくわかるように描いて欲しい!と思ってしまいますが、(特に間取り、シャーロック・ホームズのフラットはぼんやりすぎです)さらっと描かれた絵がイメージを広げてくれることでしょう。シャーロック・ホームズは子ども向けの本にもなっていますが、ポワロはどうかな、余裕のある大人になってから読んだ方が味わえるような気がします。うーん、日本にはなくて子どもの頃もやもやしていた暖炉の構造とか料理用ストーブをもう少し詳しく描いて欲しいです。2021/05/26
レモン
53
画風が好みなのはもちろん、〇〇地方によく見られる建築様式の〜という説明があり、建物だけでなく家具や小物類も紹介されており、大変満足した。最初は間取り図を期待したが、詳しく言及されている訳ではないものも多いので難しいよな、と納得。もっと他の作品も見てみたいので、続編出してほしいな。児童文学と言わず、せめて古典や名作と言われる作品には、イメージ図や写真が添付されていると嬉しい。『バスカヴィル家の犬』を読んだとき、うまくイメージできず苦労したので。2022/06/07
mayumi
33
うーん。想像してたのとちょっと違うかな。もっと家の間取りとか緻密なのを期待してたんだけど(妹尾河童さんの「河童が覗いたヨーロッパ」みたいなやつ)、どっちかというと、そのまま物語の挿絵になりそうな絵だった。読んだことない作品も多々あり。やかまし村〜は読んでみたくなったなあ。ただ、アガサ・クリスティは児童文学じゃないと思うよ…。2021/06/20
がらくたどん
32
小学生の頃に夢中で読んだ西欧の名作児童文学と中学生くらいで少し背伸びして読んだシェイクスピアだったりクリスティーだったりの舞台となった「家」が暖かな筆致のイラストで描かれている。細部を克明にというよりあくまでもフワッと。そのフワッとに誘われて作品の挿絵だったり舞台となった家の記述だったりを確かめながら再読したくなる。『秘密の花園』の図書室ってもっと暗くて怖い感じだけどとか、「ポケライ」のイチイ荘の煙突群は自分のイメージに近いなとか♪そういえば同じ出版社の『文学の中の家』(スーザン・ハーラン)も楽しかった!2021/06/27
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