竹書房怪談文庫<br> 里沼怪談

個数:1
紙書籍版価格
¥836
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

竹書房怪談文庫
里沼怪談

  • 著者名:戸神重明【著】
  • 価格 ¥836(本体¥760)
  • 竹書房(2024/05発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 210pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784801939950

ファイル: /

内容説明

人里近くに存在しながら、どこか得体の知れぬ不気味さが漂う〈沼〉。
戸神重明が、日本各地の沼を徹底取材!
恐怖に沼る!里(人間)と沼(自然異界)の恐怖譚。

「ここは生きた人間が来る場所じゃあねえ」
原野の真ん中、泥色に濁った沼。
現れた男衆は一斉に鋤や鍬を振り上げて…
――「お化け沼」(栃木県)より


■深夜の馬牛沼から立ち昇る光の虫。
祖父は恍惚とそれを咀嚼する…「真夜中の手伝い」(宮城県)
■高子沼の畔に出る頭が人間で胴体がツキノワグマの化け物…「獣人の沼」(福島県)
■帰宅中に迷い込んだ渡良瀬遊水地。
止水の向こうから現れたのは野良着姿の死人たち…「お化け沼」(栃木県)
■沼の神に石を投げた少年が謎の溺死を遂げる…「蛙沼の主」(群馬県)
■一人で沼を訪れる時だけ現れる少女の正体…「少年の日の思い出」(岐阜県)
■死者の魂が火の玉となって飛来し、歳の数だけ旋回する沼…「夜更けに来るモノ」(和歌山県)

ほか、日本各地の沼に纏わる怪異体験、恐怖譚を集めた異色の怪談集。

【収録沼抜粋】
恋話とアメンボ(群馬県太田市、八王子丘陵の沼)
長沼(宮城県登米市)…沼上でサンバを踊る女の幻
平筒沼(宮城県登米市)…顔からエビが生えた人頭の獣
蕪栗沼(宮城県大崎市)…沼で採取する不思議な雪
弁天沼(宮城県白石市)…畔の東屋にいる鎧武者の呪い
馬牛沼(宮城県白石市)…沼から立ち昇る不気味な光の玉
三頭沼(秋田県能代市)…沼の豊穣神・虎子姫の怪
白鷹湖沼群(山形県山形市)…沼上を滑る白い着物の女
高子沼(福島県伊達市)…畔に出現する人面熊の恐怖
五色沼湖沼群(福島県北塩原村)…青い沼の水と廃墟ホテル
渡良瀬遊水地(栃木県栃木市)…死人が彷徨う異界の沼の畔
多々良沼(群馬県館林市)…沼で自殺した女の霊が祟る
八王子丘陵の沼(群馬県太田市)…四つ足のアメンボ女
赤城大沼(群馬県前橋市)…沼の上で踊り狂う赤い女
通称・蛙沼(群馬県安中市)…沼のヌシの祟り
……ほか。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Porco

16
まえがきにあった里沼の解説「生活に密着し、歴史文化を育んできた沼」こう語られたこともあり、そう言っているのであれば単に『沼』と呼ばれた場所を舞台とした怪談ではなく、沼とそこに居着いた人たちの繋がりが見受けられる話を読みたかったが少なく残念。 沼が起点だが館林という土地に根差しつつある怪異を語られた【館林のカナちゃん】。沼で起きた怪談ではあるが当時の少年の牧歌的生活も垣間見える【線路沿いの沼】 昔からそういうものとして地域に認識され、祖母から「寒いから窓閉めな」と怒られさえする【夜更けに来るもの】が良かった2024/07/14

eyemu

11
沼というカテゴリーだからか、ちょっと昔めいた怪談が多かったかな。 戦国時代とかのお姫様とか、昭和初期のランニング小坊主とか。 ノスタルジックな描写の多い怪談は・・・好みでございます。 高崎には月1単位で出張に行くので、高崎にある沼に興味深々です。 ただ、私の馴染みの深い土地には沼がないので残念。 沼って、池とかに比べると無くなるものだからこそ、儚い話=怪談になっていくのかな?とか、少し賢いことを言ってみた。2024/09/02

qoop

9
池や湖と区別する際の定義によると、沼は全国に存在する訳ではないそう。なるほど、確かに当方の生活圏では目にしない。限定的な地形風土であっても、沼のイメージは怪談との親和性が高く感じられる。本書所収の作品群もそうした印象を補完するもので、期待通りの読み応えだった。〈無人駅の昆虫採集〉などが予想外で印象に残る。2024/08/10

TI

6
体験談を著者が集めた話。かっぱもどきや人外みたいなものも出てくるが体験者が小さい時の話が多く記憶が改ざんされているとかではないんだろうか? ホラーものが好きなんだけど少し疑問。2024/09/05

とげとげまる

1
聞き集めた話を収録するというアイデアはかなり好きなんだけど、文章表現は凝らずにあっさりしているので、雰囲気を楽しみたい人は少し期待はずれかもしれない。聞き取った話に忠実であるという点で見れば、脚色をなるべくしないようにと言うことなのかも。 ただ、なぜか、読んだ感想としては「ちょっと作り話っぽい」。なんというか、尻切れ蜻蛉の話にしても、整然としてるというか。人の記憶の改ざん、ということなのかも。 いくつか面白い話はあった。2025/11/03

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21813483
  • ご注意事項

最近チェックした商品