ダークパターン 人を欺くデザインの手口と対策

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ダークパターン 人を欺くデザインの手口と対策

  • ISBN:9784802512930

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内容説明

日常に潜む、人を欺くためのデザイン。


「いつまで経っても終わらない退会手続き」「すでにチェックされているチェックボックス」……誰しもが経験したことがある苛立ちは、わざとデザインされていた。

「ダークパターン(ディセプティブパターン)」の名付け親であるハリー・ブリヌル氏が、欧米のさまざまな事例を紐解きながらその全貌と、国を挙げての規制強化、今後の展望を解説するデジタル時代のクリーンなユーザー体験への手引きとなる一冊です。

日本語版解説には長谷川敦士氏(株式会社コンセント代表/武蔵野美術大学造形構想学部教授)、水野祐氏(弁護士/シティライツ法律事務所)。それぞれ「デザイン」と「法律」の視点から日本のダークパターンの現状について解説します。

目次

第1章 人を欺くデザインとは
1 デザイン業界の専門用語
2 ディセプティブパターンの台頭
3 ホモ・エコノミクスからホモ・マニピュラブルへ

第2章 人を搾取するための戦略
1 知覚的脆弱性を利用する戦略
2 理解力の脆弱性を利用する戦略
3 意思決定の脆弱性を利用する戦略
4 思い込みを利用する戦略
5 消耗させプレッシャーを与える戦略
6 強制・ブロッキング戦略
7 感情的脆弱性を利用する戦略
8 依存症を利用する戦略
9 説得力と心理的操作の線引き

第3章 さまざまなディセプティブパターンの種類
1 マートゥール派の分類法
2 こっそり型(Sneaking)
3 緊急型(Urgency)
4 誘導型(Misdirection)
5 社会的証明型(Social proof)
6 希少性型(Scarcity)
7 妨害型(Obstruction)
8 強制型(Forced action)
9 相乗効果でさらに凶悪になるディセプティブパターン

第4章 ディセプティブパターンの弊害
1 個人への被害
2 社会的集団への被害
3 市場への被害

第5章 ディセプティブパターンを撲滅するために
1 失敗した試み
2 規制の重要性
3 EUにおける規制
4 アメリカにおける規制
5 取り締まりの障害となるもの

第6章 未来への歩み
1 EUで進む改革
2 アメリカで進む改革
3 AIと説得プロファイリングとシステム上のディセプティブパターン
4 テクノディストピア的な未来を危ぶむ
5 まとめ

エピローグ
著者について
注記

日本語版解説
長谷川敦士「ダークパターンが生まれる構造と向き合い方」
水野祐「ダークパターン(ディセプティブパターン)に関する日本の法規制の視点と動向」

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

うずら

9
とても読み応えのある本。ダークパターンとはスマホのアプリや EC サイトな操作画面で、ユーザーを騙だましたり、勘違いさせ るようなデザインを言う。めんどくさいけど仕方ないと思っていた手続き、じつはこれだった!?と目からウロコ。知識を得られて本当に良かった。残念だったのは掲載されているスクリーンショットの文字が小さくて見えなかったこと。2024/11/26

海星梨

3
YouTubeで紹介されてるのをみて。面白かった。現代メディアリテラシーの必読書。読みやすいデザインと文章からして、ダークパターンに対抗する本というのが体言されてる。そのぶん、最後に補足として乗ってる日本の現状の部分が酷く分かりにくく感じたり。。。「購入される方」という選択を自動的に行なっていくと、人を騙すようなデザインになりかねない。AIに支配された社会というのはヒトが誰も現行システムを把握できなくなって、それでも現行システムを使うしかないっていう方向なのかもなぁ。そういう世紀末もの読んでみたい。2025/08/12

カエル子

3
ユーザーを騙して特定の行動に誘導すべく設計されたUIが本書の著者によって「ダークパターン」と名付けられたのは2010年。以来、世界中で注目を集め、研究され非難され、法律も整備されてはきているが消滅する気配はなし。多くの事例とその背後にある黒い企みが紹介されていてとても参考になります。2020年の選挙でトランプ陣営が使ったあくどい手口も紹介されてた。弱者からむしり取る大統領ってどうなの? それはそうと、ダークパターンをディセプティブ(欺瞞的)パターンに改めるのは日本語ではむずかしそうで悩ましいですね。2025/04/22

hori-chan

3
正確には「ディセプティブパターン」と呼ぶのが良いとのこと。ユーザーを欺く意図ではないにせよ、KPI管理、A/Bテスト、グロースハック、AIによる生成の結果として、ディセプティブパターンが生み出されてしまう、というのは興味深かったですし、SaaSベンダーとして自身も多いに気を付けないといけないなと。UXDの視点がいかに重要かを再認識。EU、アメリカの法にはなじみがないので、日本語解説の章の「ダークパターンに関する日本の法規制の視点」がとてもわかりやすかったです。2025/03/26

Go Extreme

1
https://claude.ai/public/artifacts/f0741e53-d139-4d8d-94ba-9280dda75b5c 2025/07/08

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