ガザ日記: ジェノサイドの記録

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ガザ日記: ジェノサイドの記録

  • ISBN:9784911256060

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内容説明

2023年10月7日にイスラエル軍がガザへの爆撃を始めてから、ガザでの死者は3万人を超えた。あの日、15歳の息子とともにガザを訪れていたパレスチナ人の著者は以降、他の市民とともに命がけの避難を繰り返すことになる。作家でもある著者が、イギリスの出版社に命がけで届けた戦場と喪失の圧倒的記録。世界11言語同時出版。

*本書の収益は全額、パレスチナ支援に取り組む以下3つの団体に寄付されます。
Medical Aid for Palestinians, the Middle East Childrens Alliance, and Sheffield Palestine Solidarity Campaign (Khan Younis Emergency Relief)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

85
ヨルダン川西岸地区から仕事でガザを訪問していたパレスチナ人作家が見た2023年10月7日の「砲弾と爆撃」から「避難の民」となった12月30日までのジェノサイドの記録。いまガザで何が行われているのか、イスラエル軍が何をしているのか、それは攻撃というより、皆殺しともいうべきものだった。首を切られた死体、手足のない死体、犬に食べられた死体が路上にそのまま放置されている。今度は誰が殺されるのか? 誰が生き残るのか? そんな中で生きているガザの人びと。世界から見捨てられたのか、いまも続いている。→2024/08/06

syaori

61
23年10月7日に始まったイスラエルのガザへの空爆と地上戦の最初の85日間の記録。語られるのは、破壊される街、砲撃と死の恐怖、毎日失われる友人や親族について。そこから理解されるのは、犠牲者や負傷者についての数字の一つひとつには、私と同様に悩み笑い生きる人間の物語があるのだということ。砲撃によりその人々の未来や希望が、また思い出が失われているのだということ。それを思うと、何度も言及される世界の沈黙についての言葉が胸に刺さるようでした。ガザの「悲惨な状況について」「誰も語らない」「私たちは見捨てられている」。2025/08/19

読特

43
海水浴中のロケット弾。そこから始まる85日。友人の訃報を聞く。姉の家への爆撃を知る。四肢の3本を失った姪。神経衰弱に陥るその姉。実家も失う。親族は離散する。生活必需品が全く足りない。要介護者も避難生活。外国人ジャーナリストは入れない。ここで起きてることを伝えたいがために残した日記。…ハマスの攻撃。報復するイスラエル軍。バルフォア宣言。3枚舌外交。複雑な事情を抱えるこの地域。遠く離れた日本において、軽々に見解を見出すことなどできない。犠牲になるのは、日常生活を営む人々。ただ、紛争を止められない人の性を嘆く。2024/12/24

踊る猫

43
極限状態を生きるとはどういうことだろう。いつ終わるともしれない戦争状態を生きるとは。ここで綴られる日記はそんな、メディア報道だけでは想像しづらい生活の実態をひりひりするような筆致で描き出す。食べるものにも事欠き、緊張状態の只中で多数の仲間たちとの死を経験させられるということがどんなことなのか、それがつぶさに伝わってくる。正直に言えば「読むのがつらい」本でもある。決してカタルシスを保証しないからだ。でもここに記録されていることを実に生々しく生きた人がいて、それを残さんとした意志の恐るべき強靭さにこそ脱帽する2024/07/13

燃えつきた棒

39
ガザとはイスラエルが造った世界最大の強制収容所ではないか? 今、ガザで行われていることは、イスラエル製ホロコーストではないか? ナチスのホロコーストから彼らは学んだのだ。 ホロコーストの、ジェノサイドのやり方を。 そして、この地で彼らは見出したのだ。 ホロコースト、ジェノサイドを転嫁すべきパレスチナ人を。/ 【もし私が死なねばならぬのなら  君は生きなければならない  私のことを語るためだ】 (リファアト・アル=アルイール「もし私が死なねばならぬのなら)/ 本書にはあまりにも死が溢れすぎており、→2025/08/16

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