歴史文化ライブラリー 596<br> 源氏物語の舞台装置 - 平安朝文学と後宮

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歴史文化ライブラリー 596
源氏物語の舞台装置 - 平安朝文学と後宮

  • 著者名:栗本賀世子
  • 価格 ¥1,870(本体¥1,700)
  • 吉川弘文館(2024/05発売)
  • ポイント 17pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784642059961

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内容説明

弘(こ)徽(き)殿(でん)・藤壺・梅壺など『源氏物語』で光源氏をとりまく后妃たちが暮らした場所には、それぞれ深い意味があった。平安京内裏に存在した天皇の家族の住まい「後(こう)宮(きゅう)殿(でん)舎(しゃ)」に光を当て、さまざまな平安朝物語の記述と比較しながら、その意味を探る。素材となった史実や物語に込めた作者の意図を知れば、後宮世界への理解が深まり、物語がより楽しめる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

122
『源氏物語』に登場する女性は、それぞれが住まう後宮殿舎の名で呼ばれる。それは紫式部が適当に選んだのではなく、各殿舎の位置や故事などを知り尽くした上で「この女はここがふさわしい」と割り当てたのだ。後宮随一の后妃が住んだ弘徽殿は権力者の城であり、不審死を遂げた妃のいた桐壺は悲劇の舞台として、紫式部が仕えた道長の娘彰子がいた梅壺はヒロインの住居にふさわしかった。道長の全盛期に書き継がれただけに、舞台装置である殿舎にも当時の政治情勢が色濃く反映していた。当時の宮中の女性も、全てを承知して読んでいたのは確かだろう。2024/07/28

そーだ

4
平安京内裏の七殿五舎について興味はあったけれど、それほど詳しくなかったのでとても面白く読めた。2024/06/30

読書記録(2018/10~)

3
かつて角田文衛『承香殿の女御』を読んで以来気になっていたテーマ、平安京内裏の後宮殿舎とそこに住む后妃の関係。史実や物語を追いながら検討する内容。どちらかだけでなく準拠など影響を考察するのがよい。やはり承香殿は「負のイメージ」……2024/07/16

るんた

2
平安時代の後宮殿舎を中心に扱った読み物は見たことなかったので、今まで古語辞典の巻末資料だけでなんとなくイメージしていた殿舎と后妃の関係がよくわかって面白かった。史実の妃と照らして考察されているので、現実と物語の違いも分かりやすかったです。 弘徽殿大后などは、今まで嫉妬深い敵役としてだけ語られていたけど、史実の藤原安子や詮子と重ねると上り詰めたキャリアウーマンの孤独なども見えてくるかましれません。もう一度源氏物語を読みたくなりました。2025/02/09

takao

2
ふむ2024/09/19

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