内容説明
20世紀最大の哲学書と言われる『存在と時間』は、2027年で刊行から百年を迎える。本書では、現代哲学で争われているテーマや問いを現象学の立場から引き受けて論じる現代現象学の手法によって、存在の意味、行為、知覚、情動、他者の心、擬似問題といったトピックを通して『存在と時間』に切り込み、ハイデガー哲学の独自の相貌を描く。
目次
はしがき
1 ハイデガーと現代現象学──本書の狙いと方法
1 ハイデガーと現代現象学
2 歴史的文脈の重要さ──混成でも架橋でもなく
3 各章の議論の進め方
2 存在の意味
1 哲学と意味への問い
2 フィリプセによるハイデガー批判
3 『存在と時間』における存在の意味への問い
3 行 為
1 古典的意志理論の批判的吟味──現代行為論の出発点
2 意図的行為の解明──アンスコムが示した方向性
3 ハイデガー行為論の基本的発想
4 自己了解とハイデガーの実存論的行為論
4 知 覚
1 感覚所与ではなく「対象」を見る
2 フッサールにおける知覚の現象学──ハイデガーへの影響
3 ハイデガーにおける知覚の実存論的現象学
5 情 動
1 感じと志向性──情動の現代哲学のコンテクスト
2 ハイデガーによる恐れの分析(1)──情動の志向性
3 ハイデガーによる恐れの分析(2)──志向性から世界内存在へ
4 心的な概念抜きの哲学──日常言語への信頼
6 他者の心
1 マインド・リーディングとしての他者理解?
2 他者の心の直接知覚説──シェーラーの遺産
3 直接知覚は直接的なのか──知覚の背景の問題
4 ハイデガーの直接知覚説──その論点と利点
7 擬似問題
1 実在問題を擬似問題として退ける──カルナップとの共通戦略
2 日常的観点を取ること
3 なぜ人は懐疑に陥るのか──ハイデガーとカヴェル
4 形而上学的擬似命題として退けられる──カルナップのハイデガー批判
5 言語の限界の行方──ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』との関係
注
あとがき
文 献
感想・レビュー
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buuupuuu
Bevel
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