内容説明
95歳の家事評論家として人気の著者が27歳当時、戦時下の東京での暮らしを綴った日記。「徹子の部屋」でも話題となった貴重な記録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かか
10
昭和19年11月から昭和20年8月迄の当時 吉沢さんが書いていた日記を元に抜粋して本にしたものである。内地に空襲が始まるまでは何とか通常の生活をしようと頑張っているが、東京空襲が始まると、日々 希望が無くなり、無気力になっていく様子がよくわかる。明日 否 一時間後 自分がどうなっているか判らない生活、想像を絶する。無条件降伏の後も 暫くの間は 軍部は 民衆に「軍ハ陸海軍共二健全ナリ、國民ノ後二続クヲ信ズ 宮中尉」等のビラを撒いていた。結局、戦争で一番被害を被るのも民衆であり、利用されるのも民衆なのだ。2015/09/28
うさっぴ
6
戦争は恐ろしい。平和であること、家があること、食べ物があることは幸せだと思った。2015/03/18
ぽて子
4
かつてのアラサーOLの戦中記。興味深く読んだ。梯氏の「女たちの戦争」でも思ったけれど、知りたいのは市井の生活のこと。普段は人の多い通りなのに、空襲警報で真昼間から人がいなくなった空虚な街のくだりが忘れられない。恥ずかしながら、この延長線上の未来に自分が存在するということがまだ実感わかない。だから当時のくらしぶりを知りたいと思うのかもしれないな。2012/10/16
patapon
3
昭和19年11月から終戦の20年8月までの、27歳の女性の日記。十分に食べることができず物資も少なくなっていく世の中で、著者や周囲の人たちが投げやりなきもちになっていく。今夜眠る場所があるかも確かでなく、自宅が無事であれば焼き出された人たちに申し訳なく思う。「明日への思いがもてない、でも今日を生きていなければならない」という思いが伝わってくる。2014/01/05
kiho
3
忘れてはいけない、その日その時のことを、生きた言葉で伝えてくれる…戦争の奥にあった本当の暮らし、正直な思いを綴った若き日の吉沢さんと、今、振り返っての言葉…両方に重みがある☆2012/12/24
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