温暖化に負けない生き物たち - 気候変動を生き抜くしたたかな戦略

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温暖化に負けない生き物たち - 気候変動を生き抜くしたたかな戦略

  • 著者名:ソーア・ハンソン/黒沢令子
  • 価格 ¥3,190(本体¥2,900)
  • 白揚社(2024/05発売)
  • ポイント 29pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784826902571

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内容説明

気候変動が環境を激変させている現在、生物はこの危機にどう対処しているのだろうか?
温暖化に直面したクマはサケを食べる行動を変え、イカは小さいサイズで成熟するよう変化し、トカゲはハリケーンのときに木にしがみつけるように指を変化させた。生物は座して絶滅を待つのではなく、多彩な戦略を駆使して生き延びているのだ。

ストーリーテラーとして定評のある生物学者が、柔軟に変化する動植物の姿を通して、気候変動にどう向き合うべきかを教えてくれる、危機と希望の物語。

【本書への推薦の言葉】
まさに絶滅が迫っている。だが絶望して嘆く前にこの本を読むべきだ。いつでもそうであるように、生物は新たな道を見つけている。
――ダン・フローレス(作家・歴史家、モンタナ大学名誉教授)

地球温暖化の生物学に関する非常に重要な考察を、ハンソンならではの知的かつ明晰な美しい文章で読むことができる。
――ロバート・マイケル・パイル(『ビッグフットの謎』著者)

目次

序章 今さらながら

第1部 元凶(気候変動と二酸化炭素)

第1章 万物は流転する
第2章 有害な空気

第2部 難題(とチャンス)

第3章 タイミングのミスマッチ
第4章 暑すぎる問題
第5章 近所づきあいの問題
第6章 なくてはならぬ必需品

第3部 応答

第7章 移動する
第8章 適応する
第9章 進化する
第10章 避難する

第4部 結果

第11章 限界を超える
第12章 予期せぬ出来事
第13章 過去は過去、今は今
終章 できることは何でも

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

34
気候変動が環境を激変させている現在、生物はこの危機にどう対処しているのか?生物学者が柔軟に変化する動植物の姿を通して、気候変動にどう向き合うべきかを教えてくれる一冊。そもそも二酸化炭素とは一体何なのか、開花が早くなっていたり、温暖化に適応して移動し始めたり、確実な栄養を得るために食べるものの優先順位が変わったり、エネルギーの浪費を押さるためか大人しくなったり、これまでの評価基準が変わったり、動植物も適応すべく様々な変化を見せていて、その影響は注意深く見守る必要がありそうですが、興味深い変化だと思いました。2024/04/03

りょうみや

29
生態生物学者が体感する地球温暖化。絶滅する種もあるが多くの種は移動したり食べる物や行動を変えたり多分苦しいけど変化する環境に適応しているし、これまでもしてきた。また生物学者たちも温暖化が叫ばれる前から生物の研究を通して変動に気づいていたしそれが研究テーマにもなっていた。生態の研究は気候変動の研究でもあった。また人間自身も気候変動が起こると紛争を起こしたり大量移動したりと他の種と変わらないところというところが示唆深い。生き物たけでなく生態学者の生態もストーリー仕立てになっている。2024/05/18

はやたろう

19
地球温暖化は、地球に住むあらゆる生物に影響がでている。例えば、花の開花時期、動物の活動域。するとその生態系はいろんなズレが出てくる。そんな中だけど、ニッチなタイプの生き物以外はけっこう、それに合わせて生き続ける。 とはいえ、昔よりも暖かい冬や、暑すぎる夏によって、深刻なダメージを受けている生き物は数知れない。生物学者は、知らないうちに地球温暖化などの気候の研究をしているという指摘が、的を得た状況で、不安を抱く。2024/04/07

洋書好きな読書モンガー

17
気候変動に対して生き物は3通りのやり方で生き残って来たという生物学者の本。(1)可塑性。環境変化に対して個体が餌を変えるとか行動を変える事で対応する(2)適応。環境変化に適した個体が生き残り繁殖していく、いわゆる進化(3)移動。その種に適した環境へ移動する。動物だけでなく植物も。温暖化は今日だけで無く過去現在よりも高温な時期もあった。ただし今日は人間活動により、変化の期間が短くなっていたり、移動が制限されていたりする。それより温暖化による海面上昇の方が海沿いの平野に人口の大部分が住む現状への影響が心配。2025/02/07

Shori

6
書評でも紹介されていた、トカゲとイカの話が特に印象的。進化のスケールはとてつもなく長いと思っていたが、気候変動に応答するため、行動だけでなく形質まで変わる生き物がいるとは。こうした発見をもたらす世界中の生物学者たちの魅力も伝わる。研究資金が得られず、不動産サイトの写真データを集めて植生研究を続けたり、涙ぐましい努力も…。著者の息子ととの生き生きした生活、実験エピソードも良き。2025/06/09

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