内容説明
新しい職場や教育を求め日本を出て海外へ移住する人々の流れが止まらない。低賃金、パワハラ、日本型教育、男女格差、同性婚など閉塞した日本を出て得たものとは。当事者たちの切実な声を徹底取材した、朝日新聞の大反響連載を書籍化。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ピンガペンギン
29
私の身辺でも、友人の子供が海外に行きたいといい、ある人がオーストラリアに移住する話も耳にした。そういえば友人の妹はバルセロナで定住していた。かなり身近な話になっている移住。今はインターネットで移住した人の情報が流れてきたり、相談できたりする。移住先はカナダが大人気のようで、この本でもものすごく生活しやすそうだな、と思った。夏は最高、冬は日本にいたいと言っている人多い。医師や看護師、保育士などの労働条件の比較を読むと、天国と地獄というくらい違う。ただ希望の仕事につけない人も多く→2024/05/18
kan
22
時代は変わった。この流れはもう止まらないだろうと思う。平成時代の、希望と覚悟を伴う、キャリアアップのための力んだ海外就労とは全く異なる価値観を、令和の社会の実情と共に見せてくれる労作だ。大企業出身の高学歴高所得者だけではなく、さまざまな人に聞き取りしている点もよい。一人一人のストーリーは多様だが、共通するものが見えてくる。日本に希望を見出だせない諦念、海外就労は転職の一つくらいの柔軟な考え方、個を尊重する社会への憧れ、が主要な共通項だ。若年女性が地方から流出し、首都圏に留まる傾向とも通ずると思う。2024/09/26
shikada
10
日本人の海外流出の増加(2023年に外国の永住権を取った人は過去最高の57万人)について調べた1冊。移住の理由はさまざま。日本国内での教員・看護師・保育士などの待遇の悪さへの嫌悪や、ジェンダー多様性が認められ同性婚が法制化されている国への志向、こどもをグローバル人材に育てるための教育移住、テレワークの普及による移住ハードルの低下など。人気があるのは多様性を認める移民国家カナダや、生活コストや学費が低くすみインターナショナルスクールが充実するマレーシアなど。よそに行く選択肢の増加は国を変えうるか?2024/12/31
ossan12345
9
日本の衰退が進む中、最近取り上げられることの多い邦人流出。生存者バイアスに囚われないよう注意が必要だと思うが、経済力や才能ある人間からどんどん海外に目を向けるのは当然の流れだろう。それを「流出」と捉えるのが適切かどうかは疑念がある。一旦海外に出たら戻ってこないのが前提ではないし、文化や頭脳循環の効果は確実にあるだろう。「抜け駆けを非難する」妬み根性ではいつまでも島国社会・ムラ社会を脱却できない。世界に劣後する一方だ。2024/08/09
路人
7
日本の生活が息苦しく、海外に流出する若者が静かに増えている。カナダのような多民族国家は難しいだろうが、外国人との共生社会を日本もなるべき。2024/05/25
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