内容説明
野球選手に、禁断の疑惑。
探偵ジョーに、メジャー球団から依頼が。
獲得を目指す有望選手を調査してほしいという。
やがて、スポーツ賭博の疑いが浮上し……。
至高のハードボイルド!
〈内容紹介〉
弟子も独立し、探偵ジョーは引退を考え始めていた。
そんな中、メジャー球団から依頼が舞い込む。
獲得を目指す有望選手が抱えるトラブルを、調査してほしいという。
尾行中、ジョーの目の前で誘拐が発生。
さらに、スポーツ賭博の疑惑が浮上し……。
「大人の男」の美学が詰まったハードボイルド!
【文庫書下ろし】
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
200
私立探偵ジョー・スナイダーシリーズ3部作の最終作との事で前2作は未読ですが支障なく面白く読みました。1959年35歳、69年45歳、79年55歳とアメリカの異なる世界を描くハードボイルド・ミステリーの今回のテーマはMLBでヤンキースから他球団のマイナー選手の調査依頼を依頼されたジョーは誘拐・賭博の絡む事件に巻き込まれます。最近の某大事件を想起させるとは言え内容は全くの別物でした。ジョーの報酬に拘らない真摯な男気と優しい人間性に感動しましたね。65歳の次作も読めればと私は願いますね。#NetGalleyJP2024/07/30
旅するランナー
199
ディスコミュージックが流行中の1979年。55歳になった探偵ジョー·スナイダーに、ヤンキースのスカウトから、ドジャース3Aのキャッチャーの素行調査の依頼がくる。それが、襲撃、誘拐、身代金受渡しへと繋がっていく。スポーツ賭博まで出てきてキャッチーだ。MLBオタク本領発揮に、堂場ウォッチャーは興奮できます。2024/06/16
あすなろ
115
ジョー・スナイダーシリーズ完結編・3巻。いやー、面白かった。実は密かに裏ベストシリーズかと思っているのである。これで終わってしまうのは勿体ない。55歳になった1979年の私立探偵スナイダー。この年代や米国、そして知私立探偵という環境を利用して、堂場氏が本当に描きたいものをのびのび描いているのではないかとシリーズ全域に亘り思う。事件も筋悪くなく、スナイダーとそれを取り巻く登場人物の描き込みも良い。残念なのは、勿論本巻が最終巻だとされている事と、1.2巻ではあったこのシリーズ絶賛の各氏の解説が無かった事かな。2024/12/28
KAZOO
99
このシリーズももう最後なのでしょうね。70年代後半のニューヨークの感じがよく出ているハードボイルドです。私も当時いたことがありその感じを懐かしみました。堂場さんは結構野球がらみの話も好きなのですね。今回はメジャー球団からマイナーにいる選手の調査ということですが、その選手に絡むプライベートなことや賭博疑惑で話が複雑化します。最後は日本人の好みそうな終わり方になっています。2024/06/10
kei302
50
スポーツと賭博! あの事件を彷彿させる。あ――! もう少し早く出版していたらと、残念な気持ちが抑えられません。 堂場先生、ものすごく巧い、米国の作家さんが書いた小説を翻訳した作品? と錯覚するほど見事です(上から目線すみません)。カタカナの名前は混乱して…自虐ネタですが、その点も堂場先生は混乱を避けて読みやすくしていただいて、ファンの声が届いているのですね、嬉しいです。NetGalleyJP2024/05/19