内容説明
疫病の流行により多くの人命が失われた古代。それは単なる自然災害だったのか。藤原四兄弟が全滅した天平の大流行をはじめ、奈良・平安の都を繰り返し襲った事例を読み解くと、都市環境、食料生産体制、文化や倫理など、当時の社会の構造的問題がみえてくる。疫病対策や死者数の実態に触れつつ、ヒト社会の「隣人」ともいうべき疫病の姿に迫る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
パトラッシュ
116
新型コロナ後の日本人には疫病による社会の混乱は記憶に新しいが、医療も支援制度もなかった古代ではカオスだったはずだ。疫病に見舞われた奈良時代と平安期の状況を、残された史料から社会に及ぼした影響を読み解く。どれも新種の病気が対外窓口だった太宰府から侵入し、人の集中する都のあった畿内で拡大した。飢饉と流行病の因果関係も分析し、稲作に依存した財政構造とアイルランドのジャガイモ飢饉に共通する問題点をあぶり出す。各時代ごとに特有の社会構造上のリスクがあり、人災の側面を抑える経験の伝承しか手のない悲惨さが浮かび上がる。2023/10/14
一条
5
冒頭に出てきた蘇民将来札というのが面白いと思った。伝説的な言い伝えから興った風習が現代まで生き延び続けているのは凄い2024/07/27
takao
1
ふむ2024/10/26




