パンクの系譜学

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パンクの系譜学

  • 著者名:川上幸之介【著】
  • 価格 ¥2,500(本体¥2,273)
  • 書肆侃侃房(2024/05発売)
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  • ISBN:9784863856103

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内容説明

パンクとは常に問い、それについて行動を起こすことだ━━。音楽だけでなく、アート、思想、運動の側面からも「パンク」の根源に迫る画期的著作。

労働者階級の若者による現状への怒りからイギリスで生まれたとされるパンク。その叫びのルーツには、アナキズムやコミュニズムといった思想、そしてダダから脈打つ前衛芸術史も刻まれていた。

奴隷制からポピュラー音楽の誕生、その後のフォーク、スキッフル、ガレージ、パンクへの道のりに、シチュアシオニト・インターナショナル、キング・モブといった運動が交差し、セックス・ピストルズ以降に現れたOi!、クラス、ポジティブ・フォース、ライオット・ガール、クィアコア、アフロパンク、アジアのパンクシーン、そして橋の下世界音楽祭へとつながっていく。

パンクの抵抗の系譜を辿りつつ、正史の陰に隠れた歴史に光をあてる画期的著作。Punk!展、ゲリラ・ガールズ展ほか、話題の展示のキュレーションを行う研究者による初単著。松村圭一郎さん、毛利嘉孝さん推薦!

【著者】
川上幸之介
1979年、山梨県生まれ。専門は現代美術/ポピュラー音楽。ロンドン芸術大学セントラル・セント・マーチンズMAファインアート修了。現在、倉敷芸術科学大学准教授。キュレーションに「Bedtime for Democracy」展、「Punk! The Revolution of Everyday Life」展、「ゲリラ・ガールズ展 『F』ワードの再解釈:フェミニズム!」など。

目次

はじめに
第1部 パンクの思想とその文脈
第1章 アートスクール
第2章 共産主義(コミュニズム)
第3章 アナキズム
第2部 パンクの音楽における系譜
第4章 アフリカ系アメリカ人の歴史
第5章 フォーク
第6章 スキッフル
第7章 ガレージ
第8章 パンク
第3部 パンクのアートにおける系譜
第9章 DADA(ダダ)
第10章 レトリスム
第11章 シチュアシオニスト・インターナショナル
第12章 キング・モブ
第4部 セックス・ピストルズ以降
第13章 Oi!
第14章 アナーコ・パンク
第15章 ハードコア・パンク
第16章 ライオット・ガール
第17章 パンクと人種
第18章 パンクとクィア
第5部 アジアのパンクシーン
第19章 インドネシアのパンクシーン
第20章 ミャンマーのパンクシーン
第21章 日本のパンクシーン
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ポルポ・ウィズ・バナナ

6
大枠の流れを捉えるのに非常に良いテキストだが「良いテキスト」ゆえにここで抜け落ちている部分が歴史的に「無かったこと」になりそうな怖さがあるので、この本を読んで各事項を深掘りするのが正解だと思う。パンクの反白人搾取性に触れるのなら、初期ロックンロールの搾取性がパージされているのは問題があるし、フェミニズムに触れているがスリッツの活動の記述はない。勿論、あれがないこれがないというのはナンセンスなことは承知だが、相当重要は部分だと思うのだが。2024/09/03

かれーらいす

4
パンクのもちうる個人がその人らしくある事で偶然によるムーブメントが起きる事象に付き纏う、それを利用しようとする資本社会との対比が時系列で記されていて、流通や時代背景が追いついて各地で時間差で起こるシーンが知れて楽しかったが、まだまだ書ききれないほどの重要なシーンがあるだろうにとも思った クィアな方々(自分も)がたまたま行き着いたのものがパンクだったのは、社会人になるとパンクを聞かなくなる理由が改めて理解できた この本を読んだ人が何かを思い、何かをするまで続きそうな気配があるので、パンクな本だと思える 2024/10/24

遠藤 悪

3
音楽についての言及は少ない(音楽としてのパンクについては先行研究もあるので端折った、とのこと) 「パンク」は思想として社会にどうコミットしてきたかについての解説 共産主義、ダダ、アナーキズム、シチュアシオニスト 。そして打破すべき敵としての「新自由主義」 読みながら、能勢伊勢雄さんの折々の言葉がこだました。 これは皮肉ではなく、僕にとってパンクは「教育」であったことを思い直した。 多かれ少なかれ、音楽を好きな人はそうだと思う。2024/07/23

takoyama

2
章立てが細かくて読みやすかった。 極右とoiの関係がよくわかった。 日本の初期ハードコア辺りをもう少し書いてあるとよかったかな2024/12/06

たなかか

2
音の流れではなく、パンクの環境の変化について、なぜ生まれたのか、その社会的空気 ムーブメント 社会運動との絡み ジン アナーコパンク、モッシュは70年代後半のハードコアパンクの垂直方向のポゴから水平方向の モッシング スラムダンス。モッシングの語源はバッドブレインズが マッシュイットバビロンのジャマイカ訛りモッシュイットと聞こえたらしい。パフォーマーと観客の境界線を無くすダイブ、70年代 ニューヨークでは同性愛者には酒が出せなかったらしい。アンダーグラウンドの言葉がいっぱい。橋の下音楽祭!!!2024/11/10

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