闇医者おゑん秘録帖 碧空の音

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闇医者おゑん秘録帖 碧空の音

  • 著者名:あさのあつこ【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 中央公論新社(2024/04発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 540pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784120057656

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内容説明

わけありの女たちを診療するおゑんの許へ、何かを極度に怖れている妊婦が訪ねてきた。彼女は目を血走らせ、十両を差し出しながら言った。「お願いします。この子を産ませてください」と――。
後日、吉原惣名主に依頼され診ることになった女郎も、奇矯な妊婦だった。大店の主人に身請けされることが決まっていて、その子を身籠っていながら、「産みたくない」と叫びながら自死しようとしたのだ。
彼女たちは何者で、何故、一人は出産を望み、もう一人は出産を拒否するのか? 疑念がきざしたおゑんは、遊女連続死を調べる過程で親しくなった吉原の用心棒・甲三郎や薬草に詳しい末音らの力を借り、その謎に迫ろうとするが……。
「読売新聞オンライン」人気連載、待望の書籍化。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

141
なんてこったい。惚れられ惚れて身籠って・・望まれて上がりの人生を生きるはずの遊女・桐葉。まさかの来し方があったなんて。生きるとはそれだけで罪咎だと言うのか。誰かの声に煽られた力は生贄を以って、それを見ていた子どもの頃の記憶は消せない―嗚呼、苦しい。それでも刻まれた悲惨な記憶に蓋をするのではなく、生き直す力をくれるのは赤子の温もり、命の鼓動なのだ。こんな展開を用意してるなんて、流石のあさのさん。闇医者おゑんシリーズの最新刊はズシリと応える面白さだった。2024/04/10

あすなろ@no book, no life.

106
吉原惣名主の煙管の煙揺蕩う中、おえんは守りに徹し、相手の出方を待つ人ではないと告げられる。深く関わってしまった戦ならとことん戦うご気性だと。今回もおえんの将来展望が語られながら、あの子の目の闇に向けて戦ってしまう、そんなハードボイルドな闇医者おえんシリーズの世界に浸ったのである。当然、次作にも期待。但し、設定上仕方ない感もなくはないが、そろそろ吉原の世界から脱しても良いかな、とも。2024/09/15

タイ子

89
闇医者おゑんシリーズ第4弾。謎を残したまま終盤までぐいぐい引っ張る文章の力強さとおゑんが独り言ちの胸の内が読んでいるうちにじわりじわりと胸に攻め入る。吉原の惣名主が診察を依頼した一人の遊女・桐葉。彼女は身籠っていてもうすぐ相手の大店の主の元に身請けされるという。お互いを思い合っている、幸せが目の前にあるというのに桐葉は子供を産みたくないという。何故?産みたくない理由はどこにあるのか?謎が謎を呼び、辿り着いた真実。悲惨な過去に縛られる母親を救ったのはいたいけな子供の姿。あさのワールドに今回もどっぷり。2024/05/23

初美マリン

86
幼児期に恐ろしい体験をした者たちが克服するのを何とか手助けしようとするおゑん、やはりカッコイイ!2025/11/10

itica

80
子を孕んだ遊女を預かることになったおゑん。常軌を逸した行動を取る遊女にはどんないきさつがあるのか…。またもやおゑんがやっかいごとに巻き込まれていく。大物相手でも動じないおゑんの丹力と洞察と推理は見事だが、それは後から思うことで、得体の知れない話は怖かった。こんな事にばかり首を突っ込んでいたら、命がいくつあっても足りないよ。 2024/05/07

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