竹書房怪談文庫<br> 予言怪談

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竹書房怪談文庫
予言怪談

  • ISBN:9784801939691

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内容説明

それは希望か?絶望か?

予知・予言・予兆・予感…
気鋭の14人が紡ぐ、未来が見えた人の怪異譚52話!
2025年の大災難説に震える現代人に贈る異色の怪談集。


●夜馬裕
ある女性の血筋に眠る特別な力と、過去と未来の死を見せる曰くつきの雛人形…「匂い雛」

●響洋平
2013年当時に2020年の東京オリンピックが見えないと予言した能力者…「本物」

●雨宮淳司
曰くつきの呪物、正八面体の易サイコロが告げる中国・ロシアの今後の行く末…「骰子」

●郷内心瞳
始まりは予知夢? 祖母が視た夢、母が聞いた怪談が孫世代に具現化する…「アサクラ」ほか

●田辺青蛙
実をつけると必ずその翌年に戦争が起きる〈ならずの柿〉。2023年は…「戦争を予言する柿」

●吉田悠軌
四国のある一族が行っていた籠占い。籠を頭に被って回ると編み目から未来が視えて…「籠目」

●西浦和也
東北、九州、北海道と大地震を幾度となく予見し家族を救ってきた妻。その不思議な能力とは…「虫の知らせ」

●朱雀門出
深夜、水槽の前に立ちぶつぶつと単語の呟きを繰り返す夫。やがてそれは事象としてやってきて…「水と空気のお告げ」

●住倉カオス
人の死に様が見えると言っていた祖母が大事にしていた形見の鏡。鏡で自分の死に様を見てしまうと言うのだが…「最期の顔」

●田中俊行
故人が遺した大量の写真。釣りクラブの仲間の顔につけられた青い×印の意味は…「鳥居さんの話」

●幽木武彦
霊のみならず神と話ができる能力者の女性。神社の隣のの会社が危ないと言うが…「神勢調査員」

●松岡真事
入居者の死期が分かってしまう老人ホームの職員。お迎えが近い人の後ろに立つのは…「ひだりうしろ」

●夕暮怪雨
祭壇の遺影と目が合ってしまう夢。遺影に写るのは生きている親族だが、その後死が…「祭壇の写真」

●ホームタウン
9.11の同時多発テロ事件。発生の数時間前にニュースで見たという体験者が複数いて…「さざ波」


ほか、収録。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

59
実話怪談集。怪談と予言というのは一連の「件」を題材にした作品群や久生十蘭「予言」等、極めて相性が良いように感じられる。本書はそんな未来を垣間見れる、もしくは垣間見てしまった話中心に収められている。個人的な印象だけど、知人もしくは他人の死を予知する内容が多いように感じられるなあ。松岡真事「ひだりうしろ」とか住倉カオス「最期の顔」とか。中には行き過ぎてセカイ系になっているのやら、完全にスピリチュアルな方面に行ってしまっているのもあるけど…。混沌たる未来におびえる現代だからこそ、響く物のある一冊でありました。2024/08/22

マツユキ

14
14人の作家による怪談集。次から次へと予言で、読み応えがありました。予言となると、また別の不可解さがありますが、そんな時人はどう思うか、混乱がほとんどだと思うんですが、そんな中でも妙に冷静な人もいて、人の不可解さも強く感じる作品でした。最後の方の雛人形の話と山で一人暮らしの伯母の話が強烈でした。2025/02/25

えつ

12
時間を見つけてコツコツと読み進めてきた1冊。Kindle Unlimitedにて。予言…怪談…。作者の数だけの作風で読み飽きなかった。夜馬裕さんの後味の悪いラストはもう…恐怖でしかないよね。新年早々震えるわ…。平和な感じの予言は西浦和也さんの「虫の知らせ」かな。こういう人っているよね。たまにはこういう作品もいいかもしれないな。2025/01/04

eyemu

11
あれ?読んだことあるかも? …と、何話か思ったけど。 読んだのか聞いたのか。 そろそろ分からなくなってきた。2024/06/12

qoop

9
表題通り予言にまつわる怪談アンソロジーだが、竹書房怪談文庫の既刊中で最多ページ数ではないか。著者も14人と多い。そんな中での白眉は雨宮淳司氏〈骰子〉。実話の香り、類話の少なさ、文芸作品のような構成力、趣味性の高さ等、複数の要素が相乗効果をあげていて読み応え抜群。2024/08/09

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