内容説明
「耳なし芳一の話」「雪女」など、日本に伝わる伝説や怪談を文学として再話した傑作群を収める、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の二大作品集『怪談』『骨董』を、ハーン研究の第一人者が個人完訳。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Nyah
31
「食人鬼」のみ読了。「食人鬼」は、禅僧・夢窓国師が美濃山中の村に立ち寄る。村には死者が出たら無人にする掟がある。読経を上げた国師は、夜に死体を頭から貪る鬼を見る。山の庵を訪ねると、昨夜の食人鬼は自分であり、生前、僧侶として生業として供養料を貪り、私利私欲に走った業により転生した、施餓鬼法要を願い消えた。仏教的な因果応報を背景に、死後の執着を描いた怪談。 /こんな厳しい話だと現代の僧侶は大変なことに。
翠埜もぐら
23
昆虫や摩訶不思議なおはなし随筆集。子供の頃は八雲さんが日本語で書いた話かと思っていましたが英語で書いた本を翻訳したと言うことで、でもご本人の日本語での語り口を知りたいなぁ。しかし英文をどう解釈したのかとか原典などの大変詳しい訳注がついていて、短編集というよりまるで研究書。逆に英語版にもちょっと興味が(英語苦手なんですが) 話としては「茶碗の中」が昔から好きで、茶碗の中に勝手に現れておいて飲まれたから怒るって、何という理不尽。そしてそこで話が終わってしまうって何という中途半端。この中途半端さが楽しいわ。2024/05/02
花乃雪音
18
「耳なし芳一」「雪女」「ろくろ首」など子供の頃に知ったリライト又は映像作品が記憶に強く残った。そのため本書は以前読んでいたにも関わらず記憶に残っておらず「耳なし芳一」のラストで芳一が平家語りで天下に名を轟かせる才を持ちながら耳なしとして世間に知られるという物悲しさを初読と同様に感じてしまった。城平京、片瀬茶柴『虚構推理』にて本書におけるろくろ首は首が抜けるという説明があったがこれも全く記憶しておらず子供時分の記憶の根強さを思い知った。2025/07/26
ズー
16
前にみた番組で、朝ドラばけばけのヘヴン先生演じるトミーさんが蚊に刺された話をしていて、どの本を読んだのだろうと思っていたのだがこの本に出て来た!蚊に限らず蟻やコオロギなど学者並みに詳しいし、なんから人間よりすごいという説の説得力がすごくて、虫を見る目が変わった。たしかにそうかもしれない!つくづく日本人より古き日本を愛し、そしてとても知識が深く、驚きの連続。セツと共に作り上げた怪談の素晴らしい盛り方。だから魅力的な話に仕上がったんだと。八雲に色んな話が集まってくる環境も素晴らしい。ある女の日記が最たるもの。2026/01/27
Porco
16
童話を再発掘したディズニーのように、日本古来の創作怪談奇談を再発掘し八雲式【雪女】,【耳なし芳一】として、日本の古の怪談と言えばというレベルまで定着させた小泉八雲の『怪談』。異文化圏から帰化までしてここまで誠意と理解をもって当時紹介してくれたことに、読んでいて改めて感嘆の念が湧く。 (昨年、表沙汰になり物議を醸した弥助に関する騒動を思うと特に…) (1/2)2025/01/11
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