内容説明
大崎梢、近藤史恵、永嶋恵美、新津きよみ、福田和代、松村比呂美、矢崎存美、福澤徹三。短編の名手8人が「台所」をテーマに競演。「ここだけのお金の使いかた」「おいしい旅」シリーズなど、続々重版中の人気ユニットによる全編書下ろし短篇集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
164
久しぶりにアミの会。毎日1話ずつ読むはずが、やっぱり読まされちゃう。ゲストの福澤作品を含め全8話。どれも面白く読んだ。テーマは【キッチン】そこから生まれるもの。そこから見えるもの・・つれづれ?諸々・交々でしょう(笑)ほっこりやオイオイだったり、えぇー!やドキリとしたり・・中でも姉妹の関係が好い『お姉ちゃんの実験室』継母が切ない『離れ』そして、苦さが残る『姉のジャム』が特に印象に残る。次はどんなだろう?楽しみでならない。2024/07/04
シナモン
115
アンソロジー系はやっぱり近藤史恵さんに目がいっちゃう。ダークだけど、それだけじゃない。深かった。姉妹って難しいよね。2024/07/23
Karl Heintz Schneider
85
どの話も面白かった!特に良かったのが、新津きよみさんの第二話「わたしの家には包丁がない」40歳独身キャリアウーマンの展子の家には包丁がない。肉でも魚でもスーパーへ行けば独身者用の個包装があるしカット野菜もある、果物はみかんかブドウしか買わない。ひょんなことから知り合った29歳の独身男性が言う。「それなら僕が展子さんの家に包丁を持って行きますよ。」彼の作る料理はどれも美味しかった。「よく切れる包丁で切った野菜はおいしいんです。」一回り年下の男なんて対象外だと思ってたのに・・・。胃袋をつかまれた~!2024/07/09
ひさか
80
2024年5月光文社文庫刊。書き下ろし。福田和代:対面式、新津きよみ:わたしの家には包丁がない、永嶋恵美:お姉ちゃんの実験室、大崎梢:春巻きとふろふき大根、松村比呂美:離れ、近藤史恵:姉のジャム、福澤徹三(ゲスト):限界キッチン、矢崎存美:黄色いワンピース、のアミの会のキッチンに関わるアンソロジー8編。いずれも、力作揃い。特に、矢崎さんの過去の記憶をたどる話が良かった。松村さんのラストで驚かされました。異母兄弟は夫婦になれるとは知りませんでした。2024/07/31
ゆみねこ
77
大好きなアミの会のアンソロジー。今作のゲストは福澤徹三さん。「わたしの家には包丁がない」新津きよみ、「離れ」松村比呂美、「お姉ちゃんの実験室」永嶋恵美が特に良かった。2024/06/13