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内容説明
猫は突然、姿を消すことがある。彼らはみな阿蘇山の猫岳を目指して旅に出るという。帰ってきたものは耳が裂け、尻尾は二股に割れて、踊り出す。家に帰ってこないものは猫の王となって猫岳に君臨する。 この「猫の王」伝承をたどり、日本各地からアジア、ユーラシア大陸を経て、ヨーロッパ、古代エジプトへ。古今東西の豊富な資料を基に、招き猫・猫また屋敷・踊る猫・猫魂ほか、海を越えて伝わった猫の怪異と魔性の謎を解き明かす。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
45
新刊コーナーより。女神になったり魔女の使い魔になったり…ネコとヒトの、長い長い関係を楽しく読みました。我が家にも三毛猫がいるので三毛猫の様々な伝承は面白かったです。オスがめったにいないことや、メスらしい気質が関係しているのかな、なんて思ったり。ヨーロッパの童話では、猫のお姫様の元で働くハンス君の話が好きだったなあ。日本はしかし、世界が認める猫好き大国。豪徳寺をはじめ、豊富なエピソード満載を満喫しました。…我が家のネコが一番だけどね。2024/07/04
播州(markⅡ)
12
昔話の猫ちゃんは両極端です。ねずみを捕って、人や財をまねいて家を栄えさせます。かと思えば、長く生きて化け猫になって人を襲うような側面を見せるのです。実はこれ、日本だけに限りません。海外では猫が財宝をもたらし、魔女は猫に化けるようです。類似はそれだけでなく、猫の王様がいるし、踊りが好きだし、人に化けることもあります。古代エジプトの時代から猫だけでなく、猫に伴う物語も広められてきたのだなぁ。猫ちゃんの魅力的な魔性が良くわかる一冊でした。2025/08/08
月音
3
猫好き・妖怪好き・民俗学好きの私には、まさに猫にまたたびな一冊。猫の話の中でも特に好きなエジプトのバステト女神(本書ではバスト)と、九州の猫岳の昔話から始まるのも嬉しい。この事例でも明らかなように、人にとって猫は信仰対象にも忌避対象にもなる。両極端のようだが、共通するのは猫は人間の幸不幸・生死の行方まで握る超自然の力を持つと認識されていることだろう。本書では、猫の王を戴く猫社会の観念、猫の踊り、猫檀家、鍛冶屋の姥などの国内の昔話や言い伝えのルーツを欧米・アジア各地に伝わる話から探る。⇒続2024/07/16
ひーちゃん
2
猫の王や猫の家の伝説などが、いつ何処から生まれたのか?また、世界に同じような伝説があるのを説明している民俗書。九州に類似の話が多いのは、昔は海外からの人、物、情報の入口が九州だった事を思えば当然の事かもしれない。2026/04/07
にゃお
1
猫絵十兵衛御伽草子で猫と人との心温まる話を先に読んでいたせいか、こちらの民話等として伝わっている猫にまつわる物語が猫が化生になって人を襲ったら返り討ちに遭う話が多くて、猫好きとしては気持ちがどんよりしてしまった。世界中で似た話があるのは、猫の伝来と共に逸話が伝わり、その地に根付いてアレンジされているとの事。2024/05/15




