内容説明
オリーヴ・マーティン――六年前、母親と妹を切り刻み、それをまた人間の形に並べて、台所の床に血みどろの抽象画を描いた女。嫌悪と畏怖をこめて彫刻家と呼ばれるこの無期懲役囚について一冊書け、と版元に命じられたライターのロズは、覚悟を決めて取材にかかる。まずはオリーヴとの面会。並はずれた威圧感に震え上がったが、相手は意外にも理性の閃きをのぞかせた。かすかな違和感は、微妙な齟齬の発見をへて、大きな疑問に逢着する……本当にオリーヴがやったのか? 謎解きの興趣に恐怖をひとたらし。その絶妙な匙加減が、内外で絶賛を博した、ミステリの新女王の出世作。MWA最優秀長編賞に輝く、戦慄の第二長編!/解説=野崎六助
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばんだねいっぺい
23
言えないのには、言えない理由がある。全部の霧が晴れないあたりがスリラーとして好ましい。2024/10/13
鳩羽
7
母親と妹を惨殺し収監されているオリーヴにインタビューし、本を書こうとするライターのロズ。オリーヴは精神科医に正常と診断されていたが、彼女と関わる人たちはオリーヴが異常な化け物だという。怯えながらも、オリーヴの知性に魅力を感じ、ロズは事件の関係者達に話を聞いて回る。…自らも家族関係に疵を抱えて苦しんでいたロズだが、事件に関わった元刑事と親しくなることでその傷も癒されていき、事件の方も、全く不可解なものだったのが、少しずつありふれた体を成していく。意味ありげに見える事柄が、真実なのかどうかは分からないままだが2024/06/25
tosaka
2
途中までは面白かったのだが、真相が明かされて行くにつれてどんどんと・・・うーん。結局ぜんぶ曖昧で中途半端で、そういった所をエピローグでよりぼやかして誤魔化したような。刊行当時に読んでいたら違った感想になったんだろうか。2024/07/05
すずな
1
★★★☆☆ 読み応え!きちんと繋がっていき気持ちがいい。2024/08/13
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