岩波文庫<br> 暗闇に戯れて - 白さと文学的想像力

個数:1
紙書籍版価格
¥990
  • 電子書籍
  • Reader
  • ポイントキャンペーン

岩波文庫
暗闇に戯れて - 白さと文学的想像力

  • 著者名:トニ・モリスン/都甲幸治
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 岩波書店(2024/04発売)
  • 処暑の候!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~8/23)
  • ポイント 225pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784003234617

ファイル: /

内容説明

現代アメリカ文学を牽引し,その構図を一変させた稀有の作家による,革新的な批評の書.ウィラ・キャザー『サファイラと奴隷娘』,ポー,トウェイン,ヘミングウェイらの作品を通じて,アメリカ文学史の根底に「白人男性を中心とした思考」があることを明るみに出し,構造を鮮やかに分析すると共に,その限界を指摘する.

目次

はじめに
第一章 黒さは重要
第二章 影をロマン化する
第三章 不穏な看護師たちと鮫たちの親切
訳者解説

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

夜間飛行

173
アメリカの小説において黒い人々は他者であり、そこにいない存在だった。白い人々は差異の組織化、それに伴う暗闇、他者性…等に対応する新しい小説を求めた。その際作家は決して無傷ではなかった。従順な黒人の母に唐突な一言をいわせたキャザーの小説には捻れが生じた。ポーの暗闇のイメージは差異化や恐れと共に、黒人の肩代わりとして〝自己でいられない人間〟を作ったともいえる。皮肉なことに、黒人奴隷制度はその劇的な両極性ゆえ創造力を育んだ。本書からは自分のいる場所がどれだけ狭いかを教えられる。文学は世界への通路としてあるのだ。2026/07/08

藤月はな(灯れ松明の火)

73
開かれているようで、実は閉じている国、アメリカ。その文学は白人男性が担い、文学によって白人男性を頂点に階層が分け隔てられている事を国民へ刷り込んできた。その点についてトニ・モリソンは言及する。特にヘミングウェイの作品から彼が徹底的に黒人を「登場”人物”」としても扱わなかった事が言及された時の衝撃といったら。それに気づけなかったのは多民族と肌の色に関連しての問題に対する認識不足を改めて思い知らされた。2023/11/18

やいっち

70
気が付けば、モリスン本は四冊目となった。内容紹介にあるごとく、つまるところ、「アメリカ文学史の根底に「白人男性を中心とした思考」があることを鮮やかに分析し、その構図を一変させた、革新的な批評の書」というに尽きる。多くの識者も高く評価している。アメリカの文学史を変えたと云っていい本。というか、モリスンの批評活動が変えたというべきだろう。2025/02/14

キムチ

63
薄い冊だが、中身は非常に難解。後部掲載により、何とか理解の一歩に繋がった。それもそのはず、ハーバード大の講義から生まれた批評書とある。21Cを迎え 米の分断と迷走は怖くなるほど。モリスンが生きていたら、どう言葉を編むだろう。新大陸に降り立った「白人」はWASPが主・・仏、伊、西の南欧系は後続。キリスト教と言えども新教旧教は差異がある。ネイティヴアメリカンが住む土地を流血で力づくでもぎ取った歴史 アフリカから連れてきた黒人は道具として使われた(黒人という語は悍ましく嫌)白人という言葉は歪んだ歴史の上に「一部2024/03/06

nobi

57
ひらがな訳もあるような「青い眼がほしい」の作家が書いたとは思えない硬質のアメリカ文学批評。「人種に関する決まりきった連想」から決別し、例えばヘミングウェイの『持つと持たぬと』の会話の語り手や人称の微妙な選択に彼自身の黒人への人種観が潜んでいることを指摘する。さらに希望と自由に溢れているとされてきたアメリカの暗闇を抱えた白人作家たちが、奴隷制を引き摺り自由を束縛された黒人をなぜ作品に登場させるのか、そこからアメリカにおける白人の精神構造を読み解く。訳者都甲氏のアメリカ精神史の名講義のような解説に助けられる。2023/11/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21526544
  • ご注意事項

最近チェックした商品