パリの「敵性」日本人たち - 脱出か抑留か 1940-1946

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パリの「敵性」日本人たち - 脱出か抑留か 1940-1946

  • 著者名:藤森晶子
  • 価格 ¥2,420(本体¥2,200)
  • 岩波書店(2024/04発売)
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  • ISBN:9784000616218

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内容説明

1944年8月パリ.ナチから解放されると一転,「敵性」外国人となった日本人たちがいた.逃げ延びた人もいれば,収容所送りになった人もいた.愛するフランスに行き場をなくした彼らは何を想い,どう生きたのか.連行される初老男性の写真をきっかけに,公文書を手掛かりとして記された稀有な歴史ドキュメンタリー.

目次

はじめに
主な登場人物
第1章 パリ解放時の「日本人」――「ほら,屋根の日本人狙撃兵よ」
第2章 行政収容の対象となった残留日本人――「大の親仏家だ」
第3章 パリで活躍した「もぐり新聞記者」――「日本人は戦勝者と同盟している」
第4章 ラジオ番組『ニッポン』の制作者――「同盟国である為一役買って」
第5章 街娼に身をやつした「日本料理店」の女主人――「生きてたって,どうせ屍同然でしょう」
第6章 インドシナ出身の対日協力者――「賢くならねばならない」
第7章 拷問され自殺をはかった陸軍事務所運転手――「不要なものはすべて廃棄するように」
第8章 行政収容された画家とされなかった画家――「恩を仇で返す」
第9章 神戸で抵抗したフランス人技師――「人間の限界は,通常の生活で想定されうるものよりも上にあるのだ」
第10章 アメリカの保養地で抑留された一団――「実によい待遇」
第11章 マルセイユ,去った人と残った人――「我々は日本の外交官だ,保護してくれ!」
第12章 抑留を懐かしむ人びと――「みんなよくしてくれてね」
おわりに

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kuroma831

18
現状2024年ベスト本。ドイツ占領下の在仏日本人は友好国国民だったが、自由フランスに解放されると敵性外国人となり、拘束・収容されることとなった。日仏両国の公文書を緻密に調べ、一人一人の1944〜45年を描く。パリを愛して残った人、日本に帰る場所が無かった人、様々な理由があれど、戦時下においては国外に住んでいても国籍に縛られる。ドイツ占領下では同盟国の国民として配給などで優遇されたり、上流階級との付き合いがあった人も多く、フランス人から反感を買ったのも否めない。2024/07/08

ののまる

6
敵国人である日本人の処遇や脱出劇。対して日本で抑留された敵国人としてのフランス人の拷問などが酷すぎる。2024/04/17

takao

3
ナチスからの解放後、日本人は敵性国民となった。2024/04/25

たいたいぶん

2
ドイツ占領下のフランスにおいて日本人は同盟国の国民であったが、解放後、彼らにはどんな処遇がなされたのか。長年フランスで研究を重ねてきた著者だから書ける本。 別の資料探しで偶然見つけた東洋人が拘束されている写真が気になってさらに資料探しを深めていったというエピソードは研究者らしい。 マルセイユから脱出する最中に拘束された末松らのエピソードは戦争中らしさを覚え、フランス人の一種の温かさを全体的に思えた。2025/01/05

NAGISAN

2
戦時中のロスや満州・上海の日系人関係の本を読んできたので、興味深く読んだ。先行研究等が少なく、市井の人たちのために残存資料が乏しい中、よく調べられたとと思う。この分野の嚆矢になる著作である。2024/04/28

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