政治哲学者は何を考えているのか? - メソドロジーをめぐる対話

個数:1
紙書籍版価格
¥3,300
  • 電子書籍

政治哲学者は何を考えているのか? - メソドロジーをめぐる対話

  • 著者名:宇野重規/加藤晋
  • 価格 ¥3,300(本体¥3,000)
  • 勁草書房(2024/05発売)
  • ポイント 30pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784326351923

ファイル: /

内容説明

概念分析と論理的整合性に照準を合わせる政治哲学と、テキスト解釈と歴史的文脈から政治的思考を読み解く政治思想史。それぞれの特徴や目的は? 共同研究はできるのか? こうした「方法」をめぐる問いを、「リベラリズム」や「熟議民主主義」など多様なトピックに焦点を合わせて議論し、政治哲学研究の最前線を明らかにする。

目次

はじめに[宇野重規]

第1回 ロールズ思想とは何だったのか─政治思想史と政治哲学の現在
 ロールズの思想的「変遷」と哲学の方法[井上 彰]
 思想史家としてのジョン・ロールズ─政治哲学者による政治思想史をどう受けとめるか?[犬塚 元]
 パネルディスカッション

第2回 リバタリアニズムの可能性
 リバタリアニズムは特定の道徳理論からよりも、ある種の価値観から出ている[森村 進]
 リバタリアニズムの可能性[広瀬 巌]
 パネルディスカッション

第3回 道徳理論としての利己主義
 利己主義の道徳理論は存在するのか[重田園江]
 道徳理論としての利己主義と合致の問題[押谷 健]
 パネルディスカッション

第4回 リベラリズムの歴史を考える
 リベラリズムはどのように理解可能か─三つの方法の紹介[馬路智仁]
 「自由」の語られ方─一九~二〇世紀の日本を中心に[趙 星銀]
 パネルディスカッション

第5回 政治思想における過去の受容と継承
 はじめに─政治思想における過去の受容と継承[古田拓也]
 一七世紀から一九世紀の日本政治思想における過去の受容と継承[柳 愛林]
 政治思想における過去の受容と継承─近代フランスにおけるタキトゥス受容の意義[関口佐紀]
 「書き手」とは何か─報告へのコメント[上村 剛]
 パネルディスカッション

第6回 熟議民主主義を再び考える
 「的確な位置づけ」と「熟議民主主義的な視座」─熟議民主主義研究の二つの物語[田村哲樹]
 規範的民主主義擁護論から熟議民主主義論を再考する[田畑真一]
 パネルディスカッション

あとがき[加藤 晋]

パネルディスカッション構成:[斎藤哲也]

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bevel

6
ロールズに関する井上と犬塚のパネルが印象に残ってる。いろんなバックグラウンドの人が話し合ってるのいいなあと思った。政治哲学の議論の現状のサーベイみたいなのを求めて読んだが、どちらかというと方法論の話をしながら思想史の沼に誘惑するような本だった。スキャンロン面白そうなのだけど、たどり着けてないのよね。。ちなみに対談の記録、「哲学史入門」の斎藤哲也さんで大変読みやすかった。2024/08/09

PETE

2
最近流行った歴史学系の本と同じように、政治哲学者のエスノメソドロジーをやるのかと思っていたらそうではないので最初は幻滅。政治哲学者と政治思想史家が今どんな議論に関心を惹かれているかの紹介がほとんど。しかしそれはそれで『論点 政治思想史・政治理論』として興味深い。惜しむらくはマルクスとグレーバーに対する完璧な無視。2025/05/10

ホリエッティ

2
p.149 宇野「バンジャマン・コンスタンは、カトリックの国フランスにおいて、プロテスタントだからこそリベラリズム的な議論ができたという側面があります。また、後のフランソワ・ギゾーもプロテスタントです。つまり、十九世紀フランスのリベラリストの多くがプロテスタントであったことに象徴されるように、宗教的な問題とリベラリズムは密接に結びついてきました。」2025/03/23

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/21792240
  • ご注意事項

最近チェックした商品