内容説明
巨大なパームオイル産業の陰に生きるオランウータンの孤児たちがトラウマを乗り越え、木登りを学び、森で生きる力を取り戻していく。自然と文明の境界に生きる野生動物の再起を追ったドキュメンタリー写真集。
【本文より】
ある朝、檻舎に向かうとオランウータンの孤児がタオルをかぶっていました。
いつからそうしていたのでしょうか。
頭からつま先までタオルにくるまり、じっと壁を見つめています。
さびしい、かなしい、お母さんに会いたい。
言葉を話さなくても、孤児の言いたいことがわかるようでした。
【著者】
1978年、山形生まれ。撮影分野は自然風景、野生動物、人物、文化、環境問題など多岐にわたる。米国立スミソニアン自然史博物館、ロンドン自然史博物館、国連気候変動枠組条約締約国会議にて自然や環境をテーマとした作品を展示。ナショナルジオグラフィック国際フォトコンテスト、ワイルドライフフォトグラファー・オブザイヤー、レンズカルチャーなど主要な国際写真賞に入賞し、国際モノクローム写真賞では審査員を務める。近年は、趣味のDIYで日本最北の礼文島空き家を改装し、第二の撮影拠点にしながら、星空鑑賞区を作っている。弊書編集の寺倉力氏と、山と共に生きる人々をテーマにした「Because it is there…」を14年にわたり登山誌にて連載している。
本書の売り上げから、印税として著者に支払われる全額と本の売上金の一部をセピロク・オランウータン・リハビリテーションセンターに寄付します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
150
愚かで最凶の人類による森林破壊&オラウータン再生の記録です。「絶滅危惧種オラウータンを救え」と大声で叫びたい。 https://aandf.co.jp/books/detail/back_to_the_wild2024/03/27
たまきら
40
新刊コーナーより、表紙に一目ぼれして。さびし気な孤児のオランウータンの画に涙しました。本当なら親がいたはずの子。密猟?森林火災での迷子?理由はわからないけれど、孤児たちはここにいて、また「森の人」になるための訓練を受けます。でも、「人間は森を返してくれるだろうか?」という言葉が、先日のマレーグマの絵本とつながります。人間が奪ってきた数多くのもの。わたしたちが元のものを返す約束ができない中、今日も動物たちが住み家を追われているのです…。2024/06/04
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