無意識のバイアスを克服する 個人・組織・社会を変えるアプローチ

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無意識のバイアスを克服する 個人・組織・社会を変えるアプローチ

  • ISBN:9784309231334

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内容説明

誰もが持つ「意図しない偏見や差別=無意識のバイアス」。最新の科学的研究と具体例を用い、克服のための、そして「形成させない」ための実践的アプローチを探る革新的一冊。

無意識のバイアスを克服する 個人・組織・社会を変えるアプローチ

誰もが大切にされる社会をつくるために――
意図的でない偏見や差別を根絶することは、
現代における大いなるチャレンジなのだ

王立協会科学図書賞ほか数々の賞にノミネート
世界経済フォーラム年間ベストブック
『THINK AGAIN』のアダム・グラント、激賞

私たちが意識的に持つ信念と衝突する、意図的でない偏見に満ちた行動。
職場や医療現場、教育の場、警察など、私たちは、それが存在し、その場を腐敗させ、時には致命的な影響さえ与えることを知っている。
しかし、そうした偏見を払拭するには、多大な努力が必要だ。

10年にわたってこの問題に取り組んできた著者は、
科学的研究と多くのインタビューとを織り交ぜながら、
我々の心と行動がどのように変化していくのかを明らかにする。
ジョンズ・ホプキンス病院の医師が使用した診断チェックリストが医療における男女の差別的扱いをなくしたこと、スウェーデンの幼稚園で教師がジェンダー・ステレオタイプを根絶するためにした工夫、オレゴン州の警察でマインドフルネスの実践と専門トレーニングにより武力行使が驚くほど減少したこと―
著者は何が有効で、それはなぜなのかを探っていく。

偏見に満ちた行動は変えられる。本書に概説されているアプローチは、
私たち自身と、私たちの世界を作り直す方法を示している。

たとえ悪意がなくても、公平に接しているつもりでも、人を差別してしまうことはある。
公正でありたいという気持ちと、現に起こっている差別との落差を
言い表すために生まれたのが、「無意識のバイアス」という言葉だ。
本書の目的は、そんな無意識のバイアスに終止符を打つことだ。(「はじめに」より)

【各紙誌コメント】

最先端の科学で、偏見の予防と治療に突破口を開く一冊。講じるべき具体的な手段が明快に書かれている。
―― アダム・グラント(心理学者。『THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す』著者)

誰も偏見から自由ではない。内面化された偏見を克服するのは、自身の思考を問い直す、生涯続くプロセスである。
―― ガーディアン紙

認知科学や社会心理学の知見を引きつつ、内省、共感、そして何よりもシステムの変革を通じて、人の心に潜むバイアスを減らすための説得力ある方法を多数紹介する。
―― ニューヨーカー紙

医師のジェンダーバイアスを減らすチェックリストから警察の暴力を減らすためのマインドフルネスの導入まで、実に広範な手法を論じている。
―― ネイチャー誌

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Mipo

3
人種、性差別、見た目、年齢、権力による暴力などなど、具体的にどれがドンピシャというわけではないが、少しずつ身につまされた。自分がもがいている渦中にあるものが多いけれど、あとがきにあった「私たちの手で次の行動につなげていきましょう」という言葉に励まされる。気になったフレーズは「優位な集団の自己研鑽のために、周縁化されている集団が道具にされては本末転倒」(p192)。ときには知らず知らずに自分が優位な集団になっていることもあるので、心に留めておきたい。2023/10/30

Koki Miyachi

3
いわゆる固定概念や先入観や偏見などをどう取り除くかというハナシ。この本を読むにつけ、逆にその難しさを実感。人間という存在に避けがたく内在する業のようなものなのではないだろうか。2023/08/12

b-tamn

2
ありとあらゆるタイプのバイアスに焦点をあてている。単に差別する側を攻めるのではなく、その背景を考慮した上で有効なアプローチを模索している。まさに今これを読んでいる自分にもその可能性があり、すでにそうした言動を重ねている可能性すらある。各種アプローチによって(試行錯誤しながら)良い方向に結果が出ているという報告に希望が見える。これを継続していくことがなにより大切で、それができる未来を願うだけではなく、何らかの形で参加していくことを考える必要がある。2023/09/03

ねこ

2
米国の人種や男女の差別というかバイアスにより、同じことをしていても結果が大きく変わるということがずっと記載されていた。米国は割と実力社会だと思っていたが、かなりバイアスによる有利不利があることが分かった。バイアスを克服するのにマインドフルネスが有効という内容は新鮮だった。バイアスをなくすテクニックとして、チェックリストに従う、多様性を持たせる等仕組みでできることが分かった。ステレオタイプ行動ではなくきちんと思考して行動することが大事。2023/08/09

もてぃ

1
脳がどのようにバイアスを生み出すか、また歴史的にバイアスがどのように作られてきたか、そしてバイアスをシステムや改革によって克服するためにはどうすればよいか。一つ一つの要素はどこかで見聞きしたようなものもあるが、研究や実際の事例が豊富に紹介されていて読み応えがある。特に2部の警察組織と地域住民の交流の話は希望を感じられる内容。一方、マイノリティや他集団へのバイアスを克服する方法として実生活での交流が重視されていて、SNSでの攻撃が蔓延する現代社会の問題に対してはあまり効果的な克服方法はなかったようにも思う。2023/07/28

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