内容説明
ある日の放課後。寄宿学校に通う15歳のオスカルは、荒廃した城館に迷い込み、そこに住む少女マリーナと親しくなった。彼女に導かれ人知れぬ墓地を訪れると、黒い蝶が彫られた墓碑に赤いバラを添える貴婦人の姿が。好奇心で後を追うオスカルとマリーナ。しかしその先には霧の都バルセロナの覗いてはならない秘密が隠されていた――。物語の魔術師とも呼ばれるスペインの巨匠、カルロス・ルイス・サフォンが描く幻想と怪奇に満ちた幻の初期作。後に続く「忘れられた本の墓場」シリーズ四部作の原点!
目次
マリーナ バルセロナの亡霊たち
訳者あとがき
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
90
この作家の〈忘れられた本の墓場〉シリーズ「風の影」「天使のゲーム」「天獄の囚人」「精霊たちの迷宮」は私の愛読書ですが、さらにその前段ともいうべきこの本が訳されました。少年少女が主人公ですが、内容は怪奇幻想物語です。先のシリーズと同じに舞台はバルセロナですが、話に出てくる人物たちはほかの国からの出身者がかなりいます。内容は読んでいて「オペラ座の怪人」を思い出したり、シェリー(同じ名前の人物も登場します)の「フランケンシュタイン」のイメージが残ります。藤田和日郎さんの「黒博物館」シリーズでコミック化してほしい2024/04/11
TATA
37
バルセロナを舞台にしたスタンドバイミーものかと思って手に取る。と思ったらそんな爽やか系ではなくて、バルセロナの闇の歴史に触れてしまった主人公。真の敵との対決がやたらおどろおどろしくって、なんか世界観が妖怪人間ベムかってくらいのホラーというかダーク作品。バルセロナって、2年ほど前に一度行っただけですがスペインらしく陽光に溢れた記憶が残っているのですがー💦2024/11/18
penguin-blue
33
寄宿舎に通う少年オスカルは荒廃した洋館で父と暮らす美少女マリーナと出逢う。彼女と訪れた墓地で遭遇した黒衣の貴婦人と、科学者コルベニクの謎。物語の舞台バルセロナは何度も訪れた好きな町だけれど、南欧の明るいイメージと現在のモダンさから「光」の印象が強く、「闇」の面を考えたことがなかった。思えば中心都市としての長い歴史の中で光が強い分闇も濃いはずで、次に行ったら見える景色が違うかも。ややダークな幻想小説で舞台や雰囲気はとても好み。「忘れられた図書館」シリーズの肩慣らしとして読んだが、ぜひチャレンジしてみたい。2024/08/07
わたなべよしお
26
忘れられた本の墓場シリーズのプレリュード。確かにそんな感じだ。さすがにシリーズには及ばないが、素敵な物語に仕上がっている。サフォンが創るバルセロナの物語、いいよね。返す返すもサフォンが亡くなったのは残念だ。2024/05/13
ハスゴン
25
何だか不思議な物語りを読まされた感じがしました。あまり馴染みのないゴシックロマンの香り漂う作品でした。2024/07/28
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